ノブキ
白い花が点々と・・・ 金剛山の谷筋など湿ったところでいちばん多かったのは、このノブキでした。
名前を漢字で書けば「野蕗」で、葉は蕗(フキ)の葉に似ていなくも無いですが、葉の先は尖り、葉柄にはヒレがあります(右の写真の水色の2重円の部分:上の写真の一部です)。
ノブキはフキと同じくキク科、ひとつの花のように見えるのは、たくさんの花の集まり、つまり頭状花序(頭花)です。
下はひとつの頭花を拡大して写したものです。
※ このページの写真は、右の写真を除いて、クリックすれば拡大します。
上の写真、頭花には2種類の花があります。 外周に配列されている花と、その花に囲まれるように咲いているたくさんの花の集団です。
外周の花は、花弁が5裂、その中央に口を開いたような柱頭のメシベがあり、オシベは見当たりません。このメシベや花弁に続く部分は大きく膨れていて、周囲には柄のある腺を密生しています。 じつはこの中に子房が保護されて入っていて、この膨れた部分と花弁とメシベ(の花柱と柱頭)でひとつの雌花と言うことになります。 写真の頭花では、8個の雌花が写っています。
この雌花に囲まれて咲いているのが雄花で、写真の頭花では10個の雄花が写っています。 ひとつの雄花は、やはり5深裂した花弁と、その中央には、メシベに密着したオシベが見えます。
この後、花粉を出した雄花は落花してしまい、受粉を済ませた雌花の花弁とメシベの花柱も落ちてしまいます。
後に残るのは、放射状に並んだ、子房が入っているコンボウ状のもの(下の写真)。 この部分が果実(そう果)になるのですが、柄のある腺はそのまま残り、ネバネバ物質を分泌し、動物の体にくっつく「ひっつき虫」となります。
| 固定リンク
「草1 合弁花」カテゴリの記事
- ウラジロチチコグサ(2014.06.26)
- ハルジオンとヒメジョオン(2014.05.31)
- ヤセウツボ(2014.05.22)
- フナバラソウ(2014.05.19)
- オオカワヂシャ(2014.05.05)
コメント
>葉の先は尖り、葉柄にはヒレがあります。
この中でヒレという部分が、
さぁ~~小首かしげて、考えてもイメージがわいてきません。
それからね、お花が咲いているところと、ネバネバひっつき虫とは同じところでご覧になったの?
投稿: わんちゃん | 2008年9月20日 (土) 23時37分
ヒレの部分は記事に追加して置きました。
記事の写真の花と果実は同じ場所で撮っています。写真のデータを調べると、1分差で撮っていました。群生しているなかで、ツボミと花だけの株、花と果実の株、ほとんど果実になっている株などが混じっています。
投稿: そよかぜ | 2008年9月21日 (日) 00時17分
ヒレの部分、わかりました
名前は知らなかったけど、こんなんは見たことあります。
お野菜で・・・やったかな???
投稿: わんちゃん | 2008年9月21日 (日) 01時12分
同定には植物に対してOuheiな態度をとらず、Youheiまできちんと見るべき、ということでしょうか。
投稿: そよかぜ | 2008年9月21日 (日) 08時12分
こんばんは♪
ネバネバのひっつき虫嫌だな~
でも写真で見るとキレイ!
黒の中のタケコプター
食虫植物のようで今にも動き出しそう
あーゾクゾクする
拡大すると・・・キレイでゾクッ!
投稿: エフ | 2008年9月26日 (金) 21時59分
エフさんが昨年調べたヌマダイコンとも少し似てますよね。
投稿: そよかぜ | 2008年9月27日 (土) 06時44分
ヌマダイコン・・・
今年は絶対近づきません!!
投稿: エフ | 2008年9月29日 (月) 22時14分