マツカゼソウ
金剛山の谷筋に生えていたマツカゼソウ、葉は細かく、丸みを帯びたたくさんの小葉に分かれ(学問的に言うと3回3出羽状複葉)、優しく柔らかな外見の多年草です。
花は径5mm程度、決して目立つ花ではありません。 でもこの花、特にメシベは、拡大してみると、とてもユニークなつくりをしています。 下の写真で、花弁やオシベが散り落ちてメシベだけになっている花が写っています。 これを見ると、ガクの上に蜜を分泌する黄色っぽい花盤があり、その中央から長い柄が伸びて、その先に深く(多くは)4裂した子房があります。
花柱はそれぞれの子房の分体の腹面から出ており(下の写真:写真はクリックで拡大します)、それがくっつきあって1本にまとまり、柱頭に終わっています。
オシベは6~8本ありますが、どんどん落ちてしまうようです。 白い花弁は4枚です。
マツカゼソウはミカン科に分類されています。 ミカン科の植物には葉に特有のにおいを持つものがありますが、マツカゼソウの葉にも油点があり、葉をもむと、特有の香りが広がります。 この油点は、日に透かすと、半透明の小さな点として見ることができます(写真はブレていますので載せません)。
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コメント
最後の写真に思わず、見入ってしまいました。背景の黒が効いてますね。
雫?露?キレイ!!
とても小さなお花のようですが、拡大すると
そばの黒いアリ(?)までも巨大に見えてきます・・・・
投稿: わんちゃん | 2008年9月14日 (日) 21時58分
前日の雨の雫が残っていました。
でも、花は雨に打たれて少し痛んでいます。
アリが来ていたのですが、黒い背景に黒いアリですので、きっちり写すのはあきらめました。
投稿: そよかぜ | 2008年9月15日 (月) 06時41分