クサレダマ
「腐れ玉」ではありません。 「草レダマ」です。
「レダマ」はヨーロッパの地中海西部沿岸からカナリア諸島に分布しているマメ科の常緑小低木で、日本には江戸時代の初めに入ってきており、スペイン語の「Retama de olor」に由来します。
この小低木のレダマに似て(と言っても、似ているのは花の色だけ?)、草本性の植物ですから、「草レダマ」です。 でも、たしかに両者の黄色い華やかな花の色は人目を引きます。 以前、信州の湿原で一面のクサレダマを見た時は感動しました。
六甲高山植物園では混み過ぎているのか、あまり花は多くなかったのですが、アップで撮ると、なかなか美しい花です。
ガクにある赤い縁取りのように見えるのは腺体です。 花弁は5枚の離弁花のように見えますが、切れ込みが深いものの、合弁花です。
オシベの数が花弁の数と同じ多くの花では、オシベは花弁と重ならないように、つまり花弁と花弁の間にオシベが来るように配置されるのですが、このクサレダマでは、5本のオシベは花冠の裂片に重なるように配列しています。 じつはこのことは、サクラソウ科の特徴の1つなのです。
クサレダマは、Lysimachia属、つまりオカトラノオなどと同属の植物です。 花穂の長さはオカトラノオのように長くはありませんが、基本的な花のつくりはオカトラノオによく似ています。
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コメント
>以前、信州の湿原で一面のクサレダマを見た時は感動しました
六甲高山植物園のはそこまで・・・けど、
あの感動を思い起こさせた、
黄色のクサレダマ、かわいいお花ですね。
投稿: わんちゃん | 2008年8月21日 (木) 22時03分
株はたくさんあったので、もう少したくさん花が咲いていればよかったのにね・・・
投稿: そよかぜ | 2008年8月22日 (金) 07時10分
こんにちは♪
クサレダマまだ実際見たことありませんが
腐れ玉が頭に浮かんでました
信州の湿原の一面のクサレダマ・・・
夢のような光景でしょうね
高原や湿原に憧れますが辿り着くのは容易ではない。。
投稿: エフ | 2008年8月23日 (土) 13時28分
夏の高原はいいですね。
夏休みのあった学生時代に戻りたい・・・
投稿: そよかぜ | 2008年8月23日 (土) 21時37分