アカスジキンカメムシ
サンショウバラ(1)の実の上にアカスジキンカメムシがいました(六甲高山植物園にて撮影)。 「歩く宝石」の異名をとる大きくて美しいカメムシです。
フラッシュを光らせていますので少し金色が出ていますが、肉眼では緑の地に赤い模様、どこが「キン」カメムシなのかという疑問も生じます。 まさか、腹側の色からの名前?
じつはアカスジキンカメムシはカメムシ目(=半翅目)のキンカメムシ科に分類されていて、「キンカメムシ」は科の名称なのです。 キンカメムシ科のカメムシには、赤や朱色など華やかなものや金属光沢を持った美しい種類が多いのです。
キンカメムシ科のカメムシの胴体の外見は、中胸から腹部の背面が背盾板(2)に覆われていて、羽根はその下に隠されてしまっています(下の写真)。
1 サンショウバラは、わが国の固有種で、富士箱根地方にのみ分布しています。 枝にもトゲが多いのですが、実には写真のようにトゲがいっぱいです。
2 背盾板とは、前胸の後ろで、左右の前翅がくっつき合えない隙間を隠すように存在する三角形の部分です。
※ アカスジキンカメムシの幼虫はこちらに載せています。
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コメント
名無しの虫に名前をつけることができました。ホッ!
緑のカラダにとってつけたようなピンクの筋
誰かからのメッセージのような?
ひょっとして何かの暗号??
サンショウバラの花を見てみたいな・・・
ちょっと覗いてみたら、清楚な可愛いお花でしたよ。
バラなんで、春と秋に二度咲くのかな?
と、思ったら春だけ~
けっこう大きな木だったような・・・
一面に咲いたら見事でしょうね。
投稿: わんちゃん | 2008年8月12日 (火) 16時36分
キンカメムシ科は熱帯に多いカメムシです。鳥にしろチョウにしろ、なぜ熱帯には派手な生物が多いのか、ですね。
サンショウバラの花の命は短いようですね。実はたくさんなっていましたが、いちめんに咲くことはあるのかな?
投稿: そよかぜ | 2008年8月12日 (火) 23時10分
こんばんは♪
豪華なカメムシですね
背中には象形文字のような漢字が見えます
何と書いてあるのかは判読不能。。
金属光沢を昆虫はどうやって作りだしてるのか聞きたいですね
投稿: エフ | 2008年8月13日 (水) 23時26分
色は色素だけではなく、物理的な色、つまり干渉色も関係しているようです。
色だけについて考えても、発色の仕組みや生態的な意義(敵に対して、仲間に対して、温度などの環境に対して など)など、いろいろ難しくておもしろい問題がいっぱいです。
投稿: そよかぜ | 2008年8月14日 (木) 07時24分
干渉色?ってはじめて聞きました
調べてみると光と透明な薄い膜とで作られる色?
シャボン玉も干渉色!へぇ~~
まだまだ知らないことがいっぱいで頭に入りきれません。。
投稿: エフ | 2008年8月17日 (日) 13時07分
ソクラテスは、知恵者と評判の人物との対話を通して、無知である事を知っている点において、知恵者と自認する相手より僅かに優れていると考えた。また知らない事を知っていると考えるよりも、知らない事は知らないと考える方が優れている、とも考えた。
(以上、Wikipediaより抜粋です)
投稿: そよかぜ | 2008年8月18日 (月) 07時18分
アカスジキンカメムシを初めて見たときにはその美しさに暫し見とれてしまいました。
幼虫を見て成虫と思い名前を調べましたが,なかなか分からなかったことを思い出します。
幼虫と成虫は全然姿が違うことを知りました。
終齢幼虫の紋様を見るたびに私は笑ってしまいます。
アカスジキンカメムシの幼虫が笑っているように見えるからです。
美しさ,姿の変化,紋様の面白さとどれをとっても感動と驚きの連続でした。
投稿: itotonbosan | 2013年12月24日 (火) 09時53分
幼虫と成虫でこれだけ色が違うと、同じ昆虫だとは思えませんね。
改めて記事を読み返し、幼虫へリンクさせていないことに気がつき、追加しておきました。
投稿: そよかぜ | 2013年12月24日 (火) 22時55分