セイヨウミヤコグサ
下は今年の5月4日に撮ったセイヨウミヤコグサです。
このように春に咲き誇っていたセイヨウミヤコグサも、7月のこの時期になると、少しの花が見られる程度です(下の写真)。
セイヨウミヤコグサはヨーロッパ原産の帰化植物です。 1本の花茎に、在来のミヤコグサが花を2~4個つけるのに対し、セイヨウミヤコグサは3~6個の花をつけるというのが本来の姿ですが、この時期のセイヨウミヤコグサは、花が少なくなり、ミヤコグサのような花のつき方をしています。 でも、ミヤコグサの茎や葉には毛が無いのに対して、セイヨウミヤコグサはガクに毛があり、茎や葉にもわずかですが毛があることや、葉の色が白っぽい緑であることなどの特徴からすると、やはり花の少なくなったセイヨウミヤコグサです。
花が少なくなったかわりに、たくさんの果実が見られます。 緑のいわゆるマメの形の果実もたくさん見られますが、すでに茶色になったサヤが2つに割れてねじれ、そのねじれの力で種子を散布し終わった状態もたくさん見ることができます。 2つに割れてねじれたサヤは、種子散布が成功したVサインでしょうか。
ミヤコグサの名前は、奈良の都か京都の都か、とにかく林の中ではなく、昔の都市の近郊によく見られたことによるのでしょう。 しかし、「脈根草」がなまったものであるとする説もあります。
近年になってヨーロッパ原産の帰化植物であるセイヨウミヤコグサがよく見られるようになりましたが、マメ科植物で根粒を持っていて肥料分の少ない所でもよく育つなどの特徴のため、法面に播種されるなど、積極的に活用されることも多くなりました。
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コメント
散歩道にもちょこちょこ咲いてるのを見かけます。
ミヤコグサかな?
毛が決めてですね?
マメの形の果実も?
気がつかなかった、明朝じっくり観察です。
投稿: わんちゃん | 2008年7月25日 (金) 23時08分
マメの形にはそんなに違いはありません。
一番の違いは花の数ですが、花の少ないこの時期は毛の様子でしょうね。
セイヨウミヤコグサよりも、もっと花の数の多いネビキミヤコグサというのもあります。
投稿: そよかぜ | 2008年7月26日 (土) 08時04分
こんばんは。
セイヨウミヤコグサとミヤコグサの違いがよくわかりました。
そう言えばサヤはまだ観察していませんでした。今度探してみます。有り難うございました。
投稿: 多摩NTの住人 | 2008年7月26日 (土) 22時14分
鞘もここまでねじれると美しさを感じます。
投稿: そよかぜ | 2008年7月27日 (日) 01時02分