リンゴコフキゾウムシ
クズの葉の、特に縁が下の写真のようにボロボロになっている場所がありました(5月31日:堺市南区畑)。 葉の裏を見ると、リンゴコフキゾウムシがいて、あちこちで交尾していました。 どうも犯人はこのリンゴコフキゾウムシのようです。
昨年の5月9日にリンゴコフキゾウムシとして載せていた記事があるのですが、その時に見た種類とは、似ているのですが、どこか違います。 今回この記事を書くにあたって改めて調べなおすと、昨年の5月9日に載せていたのはコブヒゲボソゾウムシで、今回の写真のものがリンゴコフキゾウムシのようです。 もっとも、どこを調べてもリンゴコフキゾウムシがクズの葉を食べるとは書かれていないので、また間違っているのではないかという不安はあるのですが・・・
今の私の理解では、リンゴコフキゾウムシもコブヒゲゾウムシも体表についている鱗片できれいな色に輝いているのは同じですが、リンゴコフキゾウムシはコブヒゲボソゾウムシよりも胸部の周りが太く、前肢の中間部に太さの違う段差があります。 触角もコブヒゲボソゾウムシよりも短く、鱗片の分布も少し違うようです。
雨が降ってきたので、リンゴコフキゾウムシの撮影は家に持ち帰って行いましたが、すぐに交尾姿勢にはいりました。 交尾器もきれいに写すことができました(下の写真)。
交尾は次のようなステップで行われました。 2組で観察し、同じステップをたどりましたので、普遍的な行動パターンだと思われます。
- メスの後ろからオスが近づき、メスの背中に乗る。
- オスはメスの背中でUターンしメスの腹部端を確かめる。
- オスは再度Uターンし、自分の腹部端をメスの腹部端に近づける。
- しばらくそのままの姿勢を維持し、落ち着いたところでオスが交尾器を出す。
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コメント
つぶらな眼をそよかぜさんに向けて何か必死にお願い事??おててのスリスリがそんなカンジに。
実録交尾シーンドキドキです。
2組もですか、結婚式の立会人ですね。
まさにジューン・ブライド
それをお願いしてたのかな??
投稿: わんちゃん | 2008年6月 1日 (日) 16時38分
木の上などにいるゾウムシの仲間はすぐに偽死を行い、下に落ちてしまいますが、再度動き出すと、今度は触っても平気。いろんな姿を見せてくれます。
飛んで逃げない虫は、安心して観察できて楽しいです。
投稿: そよかぜ | 2008年6月 1日 (日) 23時14分
こんばんは♪
商売上手なゾウムシもみ手でまけときまっせ~
緑の光沢が綺麗
メスが大きいんですね
目はどこ?触角の上?下にもあるような。。
投稿: エフ | 2008年6月 4日 (水) 22時40分
昆虫では、卵をいっぱい詰め込んでいる分、メスの方が大きいケースが多いようです。
眼は触角の上です。ゾウムシの仲間なので口の部分が長く、その部分に影ができて眼のように見えるのでしょう。
投稿: そよかぜ | 2008年6月 5日 (木) 00時19分
全くおんなじ場所でのものだと思います
あの場所は色んなものが出てきてくれて
今面白い場所の一つです
投稿: tumumasi | 2008年6月15日 (日) 21時17分
いろんなガのたくさん集まるところや、いろんな甲虫が見られるところ、それがまた季節的に変化する・・・
どのような条件でそのようになるのか、なかなか分かりませんね。
投稿: そよかぜ | 2008年6月16日 (月) 06時30分