クサノオウ
あちこちの林のへりでよく見かけるクサノオウ。 茎には白く長い毛がたくさん生えています。
クサノオウの花弁は4枚。 メシベは細長く、これがそのまま大きくなり、果実になっていきます。 上の写真には、花が終わり、メシベから果実へと成長をはじめたところも写っています。
写真では写っていませんが、ガクは2枚ありますが、開花と同時に散り落ちます。
4枚の花弁、早落性の2枚のガクとくれば・・・ クサノオウはケシ科の植物です。
茎を傷つけると、切り口からは毒々しい黄色い乳液が出てきます。
五感を用いると、より深く植物を知ることができます。 この黄色い乳液を指につけてなめてみる事をお勧めします。 その苦さにきっと驚き、強く印象に残ることでしょう。 ただし、有毒ですから、あまりなめすぎないように(なんて言う必要はないでしょう。 たくさんなめる事のできる人はいないでしょうから)。
毒と薬は紙一重。 「クサノオウ」という和名は、皮膚病の瘡(クサ)によく効くから「瘡の王」だという説があります。
クサノオウはヤマブキソウと同じ属です。 ヤマブキソウの咲き始めの頃のメシベはそんなに長くはないのですが、花が終わりに近づくとめしべが長く伸びてきます(下の写真の中央の花)。
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コメント
瘡(クサ)といえば
遠い昔の子どものころ、オデキがあっちこっちに発症した記憶があります。
”たこの吸出し”が常備薬でした。
このお薬の中にもしかして、クサノオの茎の汁がミックスされていたかも??
そよかぜさんはモチお試し済み?
苦い体験・・・・
投稿: わんちゃん | 2008年5月29日 (木) 17時56分
苦い体験、もちろんしています。
苦味もいろいろ。なかなか言葉では表現できません。「ケシ科の味」とでも言うのでしょうか。
ぜひお試しを。
投稿: そよかぜ | 2008年5月30日 (金) 06時54分
こんにちは。
毒草と聞いただけで、舐めることなど思いもしませんでしたが、少しは舐められるんですね。今度見つけたら試してみます。いや、やっぱり無理かな?
投稿: 多摩NTの住人 | 2008年5月31日 (土) 11時06分
大丈夫ですからぜひ味わうべきですよ、と、ケシ科の味の体験をけしかけてもダメかな?
投稿: そよかぜ | 2008年5月31日 (土) 12時17分