ナルトサワギク
写真はナルトサワギク。 堺市南区畑で撮影しました。
ナルトサワギクはマダガスカル島原産の帰化植物で、和名は1976年に徳島県鳴門市で確認されたことによります。 侵入後あまり時間が経っていませんが、急速に分布を拡大しています。 強い繁殖力で在来の植物を駆逐してしまうことが心配されています。
ナルトサワギクは、他の植物の発芽を抑制するというアレロパシー作用を持っていることが報告されています。 乾燥した葉でもこのアレロパシー作用はあるので、刈り取った植物を放置しても危険です。
さらに、ナルトサワギクの属するキク科キオン属の植物は,肝毒性や発がん性を有する物質(ピロリジジンアルカロイド)を含んでいます。 日本ではまだ牧草地への侵入や家畜の被害は報告されていませんが、牧草の生育への影響とともに、ナルトサワギクを食べた家畜の中毒が心配されています。
このような事情から、2006年2月1日より、ナルトサワギクは、特定外来生物(植物)第二次選定種に指定されています。 駆除法についてもいろいろ検討されているようですが、いまのところ決め手はないようです。 美しいからといって、安易に観賞用に栽培しないよう注意しなければなりません。
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コメント
きれいからと言って、安易に切り取って
仏さんのお花なんぞにするべからず・・・
ですね。
投稿: わんちゃん | 2008年5月17日 (土) 19時05分
ナルトサワギクが増えている原因のひとつとして、人が身近なところに植えることがあるようです。
投稿: そよかぜ | 2008年5月17日 (土) 23時57分