アカマキバサシガメ
モチツツジの葉の上にアカマキバサシガメがいました。 モチツツジのネバネバに捕らえられた虫の体液を吸おうとして来たのでしょうか? アカマキバサシガメ自身は、モチツツジの上でも平気で移動していました。
マキバサシガメの仲間は、弱々しく見えるものが多いのですが、サシガメの仲間と同様、捕食性のカメムシの仲間です。 触角は細く、アカマキバサシガメのように植物上で生活するものでは長いのですが、地上性の種類では、短い触覚です。 前脚をカマキリの鎌のように捕食用に使いますので、前脚は他の脚より発達している傾向があります。 翅は背中全体を覆う長翅型(ちょうしがた)から、腹部の大半が露出する短翅型のものまでいます。 「牧場(まきば)」と名前のついているように、草地や丈の低い植物群落の草本上でよく見られ、樹上に棲むものは少ないようです。
マキバサシガメ科の昆虫とサシガメ科の昆虫とは、一見よく似ていますが、下のようないろんな違いがあります。
マキバサシガメ科 | サシガメ科 | |
頭部 | 前葉と後葉の区分はない | 横溝で前葉と後葉とに区分される |
口吻 | 4節 | 3節 |
産卵場所 | 植物組織内 | 基物の表面 |
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コメント
はじめまして。
ジョウカイボンについてのお話、拝見いたしました。最近この昆虫が身のまわりでよく目につきます。名前がわからず、あちこち調べまわっていたのですが、幸運にも貴ブログにめぐり合い、名前とともに貴重なお話も伺えたという次第です。写真そのものも見事で感動いたしました。またお邪魔させていただきます。ありがとうございました。
投稿: Sichi-Ri | 2008年5月 3日 (土) 06時22分
Sichi-Riさん、はじめまして。
ぜひまた来ていただいて、いろいろコメントくださいね。
投稿: そよかぜ | 2008年5月 3日 (土) 15時43分
確かに、前足は他の足に比べるとスゴイ、
ガッチリ・・・
産卵場所について質問します、
植物組織内って?
基物の表面って?
投稿: わんちゃん | 2010年5月19日 (水) 22時46分
マキバサシガメ科の多くは産卵管がナイフ状になっていて、これで植物の茎などを切り裂いて、その中に産卵します。
一方、サシガメ科の多くは、幹など産卵場所の表面に卵をくっつけるようにして産みます。
投稿: そよかぜ | 2010年5月20日 (木) 07時18分