ガガンボカゲロウ
河内長野市横谷の渓流沿いに、ガガンボカゲロウがいました。
以前クサカゲロウについて書きましたが、こちらは本家本元のカゲロウの仲間です。
クサカゲロウは弱弱しく見えますが、しっかりと生きていました。 それに対してカゲロウの仲間の成虫は、口の構造も退化していてほとんど摂食機能がなく、寿命も短く、「儚さ」の象徴のような昆虫です。
カゲロウの仲間の翅は、多くは4枚のうちの前翅が発達していますが、特にガガンボカゲロウの場合は、後翅は小さくて目立ちません。 腹部後端に、「尾毛」と呼ばれる細く長い尾を持っているのも、カゲロウの仲間の特徴です。
写真はオスで、腹面第9節に、交尾の際にメスを挟む把持子(はじし)と呼ばれる生殖肢が見えます。
先にカゲロウは儚さの象徴のような昆虫だと書きましたが、それは成虫の話であって、幼虫(すべて水生)は、種ごとに水中のさまざまな環境に適応した形態を持っています。
カゲロウは、昆虫の中で最初に翅を獲得したグループの一つであると考えられています。
幼虫から成虫への変態も特殊で、「半変態」と呼ばれています。 水中生活の幼虫から羽化して飛び立つのは「亜成虫」で、この亜成虫が脱皮して成虫になります。 このように翅が伸びた後に脱皮する昆虫はカゲロウの仲間だけです。
ちなみに、亜成虫は成虫とほぼ同形ですが、成虫に比べて脚や尾がやや太短く、翅は不透明です。
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コメント
”カゲロウのように儚く消え去る”
そら、アンタ、食べな体がもたへんで~
と、言うてやりたい・・・・
背筋運動してるような反り返りは最後の力を振り絞り?ですか?
この長い尾っぽは初めて見ます。
投稿: わんちゃん | 2008年5月28日 (水) 15時14分
> 背筋運動してるような反り返りは最後の力を振り絞り?ですか?
カゲロウの前足は長く、前へ突き出します。種類によっては前方の空中へ突き出すものもあり、結果として上体が起き上がり、反り返ったようになります。
カゲロウの仲間ではいちばん普通の「カゲロウスタイル」です。
投稿: そよかぜ | 2008年5月29日 (木) 06時58分