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2008年4月29日 (火)

タガラシ

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 タガラシは田の縁や溝などによく見られますが、ほぼ一定の水深が確保されているような場所では、上の写真のように、水面に浮いた葉の中央から茎を伸ばし、そこに葉と花をつけるという、おもしろい姿を見せてくれます。 こんな姿になる理由を考えてみました。
 まずおさえておかねばならないポイントは、葉は光合成という「生産」活動を行う場所ですが、どの細胞も生命活動をしている限り「呼吸」を行い、呼吸の材料となる物質を消費していますから、その葉を支える葉柄や茎は、「消費」の多い場所だということです。
 発芽したタガラシは、小さな種子に蓄えられたわずかな栄養分を元に、まず“儲ける工場”である葉を作らねばなりません。 “元手”は限られていますので、この時はできるだけ消費をおさえる必要がありますから、丈夫な葉柄は必要ありません。 水中での光合成には限度がありますから、消費を抑えて作った細く柔かい葉柄を長く伸ばし、まず水面に葉を広げます。
 水面に浮いた葉で光合成を行い、ある程度“貯蓄”ができると、次にはそれを元手に多少の消費を伴ってでも、もっと“荒稼ぎ”をしようとします。 つまり空中に葉を広げようとするのです。
 なぜ水面に浮く葉よりも空中の葉の方がたくさん光合成できるのか。 光合成の材料は、光と水と二酸化炭素です。 二酸化炭素は気孔から取り込みます。 光合成は通常は葉の表側を中心に行い、気孔は葉の裏側に配置します。 水面に浮く葉では、この気孔の配置ができません。 それに水面は平面です。 光を有効に利用するためには立体的に葉を配置する必要があります。 その結果が上の写真のような姿というわけです。

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 タガラシの花は、多数のメシベが集まって楕円形のかたまりになっていて、オシベも多数あります。 キンポウゲ科の、4月27日に載せたウマノアシガタと同じ Ranunculus属の植物です。

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コメント

根っこがしっかり張ってないように思うのですが、大雨でも降って水かさが増したら、流されてしまうのですか?
お商売が上手くいったとしてもそれが心配・・・・

投稿: わんちゃん | 2008年4月29日 (火) 16時27分

根はそれなりにしっかりしていますが、水流がきつくなるようなところにはタガラシは生えず、別の植物と住み分けます。

投稿: そよかぜ | 2008年4月30日 (水) 06時52分

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