« キクザキイチリンソウ | トップページ | ショウジョウバカマ »

2008年4月11日 (金)

バイカオウレン

Baikaouren080406_1

 バイカオウレンは福島県以南の本州及び四国の山地の木陰に生えるとされています。 私は以前滋賀県の比良山で自生を見ましたが、残念ながら大阪府下では見たことがありません。 で、これも六甲高山植物園です。 でも、六甲高山植物園ではみごとにあちこちに広がっていて、あたかも自生地のようでした。
 3月23日にセリバオウレンについて書きましたが、バイカオウレンも同じオウレンの仲間で、常緑の葉で冬の間も光合成を続けるためか、開花の時期はやはり早く、六甲高山植物園が開園する3月中旬にはもう花の盛りを過ぎている状況です。 ですから、今日の写真は咲き残りを写したことになります。
 バイカオウレンはオウレンの仲間の中でも、株のわりに花が大きく、牧野博士が愛した花であり、園芸上の栽培価値も高い植物です。

Baikaouren080406_2

 花は、白く花弁のように見えるのは、やはりガクで、5枚あります。 花弁は黄色いさじ形になっています。 色からすると、蜜を出しているのかもしれません。
 オシベは多数ありますが、上の写真ではまだ伸びていません。 その内側にメシベが数本(写真の花では6本)ありますから、セリバオウレンと違って花は両性で、雌性先熟なのでしょう。

Baikaouren080406_3

 上の写真は、長く伸びたオシベがまだ残っていますが、花が終わった後です。 このように、オウレン属の果実は矢車状に並びます。 下は上の写真の一部を拡大したものですが、果実の先の方には隙間があって、ここから種子がこぼれ出ます。 メシベがまとまって一本になるところまで整理されていない(=進化していない)ことに加え、果実に隙間があることは胚珠の被子状態が不完全であることを示していて、オウレン属は被子植物のなかでも原始的な形態をとどめているといえます。

Baikaouren080406_4

|

« キクザキイチリンソウ | トップページ | ショウジョウバカマ »

草2 離弁花」カテゴリの記事

コメント

またまた、例のごとく
「ふ~~ん へぇ~~ ほぉ~~」と・・・
写真を見ても記事を読んでもです。

ポチッとしておいとまさしてもらいます・・

投稿: わんちゃん | 2008年4月11日 (金) 15時19分

こんな所にはオ(ウ)レン! なんて言わないで、もっとゆっくりしていってください。
写真も1枚追加しましたから。

投稿: そよかぜ | 2008年4月12日 (土) 08時58分

ひとしきり

そうですね、確かに一枚増えてます・・・

六甲高山植物園ではきれいなお姉さんが時間が来るとお花のガイドをしてくれはりますよね。
私たちが行った時にはいつもお世話になり、ついて回るのですが、すぐ、右から左状態
せいないことですね。

そよかぜさん、お花にマニアックな人向けにガイドさん、しはったら??

あっ!そうそうここで、写真教室があるようなこと聞きましたけど・・・・

投稿: わんちゃん | 2008年4月12日 (土) 12時05分

毎日2回花のガイドがあるようですね。
ガイドのためと言って柵の内側へ入らせてもらったらうれしいですが・・・。
写真教室は知りませんでした。

投稿: そよかぜ | 2008年4月12日 (土) 23時10分

スゴイ変わっている花ですね!初めって見たその1枚目、かなりカワイイと思います。

良かったら、新しいフォトコミュニティ・るっぴピックスで春の花の写真を10万円のチャンスに参加して下さい!春の花のフォトコンテストはまだエントリーが少ないので大チャンスです!

www.loopypix.jp

宜しくお願いします!

投稿: るっぴピックス | 2008年4月13日 (日) 22時00分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: バイカオウレン:

« キクザキイチリンソウ | トップページ | ショウジョウバカマ »