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2008年4月23日 (水)

オサバグサ

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 オサバグサは、おもに本州中北部の亜高山帯の湿り気のある樹林内に産する一属一種の日本特産のケシ科の植物です。 が、写真はやはり六甲高山植物園。 深く羽状に裂けた葉は、一見シシガシラなどのシダを連想させます。 オサバグサの名前も、このくしの歯状の葉の形が織物を織る筬(オサ)に似ているところからのようです。
 下の写真、ツボミには1本の線が見えます。 つまり、ツボミの外側は2枚の白いガク片で覆われています。 花が開くと、4枚の花弁が確認できますが、この白いガクはみあたりません。 つまりガクは早落性です。
 昨日載せたエゾエンゴサクの仲間もケシ科でしたが、同じケシ科でもオサバグサの花は、かなり“一般的な”花のつくりをしています。 でも、早落性の2枚のガク片、4枚の花弁、それに下の写真では分かりませんが、子房を切って拡大してみると側膜胎座であることなどは、ほかのケシ科の花と共通する性質です。

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コメント

足に優しい、枯葉ががいっぱいの林の中にこのお花の群落を見つけたら感動でしょうね。
このお花は葉っぱが地面にピチャッと生えててすっくと伸びた茎の先にハラホロハラホロとカワイイお花が遠慮がちに咲いている。

ケシ科?

投稿: わんちゃん | 2008年4月23日 (水) 14時00分

この花は何度か長野県で自生を見たことがあります。
花は小さいのであまり印象的ではないのですが、葉がすごく印象に残っています。
記事に書いた、早落性の2枚のガク片、4枚の花弁などのケシ科の特徴は、ナガミヒナゲシなどにもそのままあてはまりますよ。

投稿: そよかぜ | 2008年4月24日 (木) 06時55分

えぇ~~そうですか?

ナガミヒナゲシって今、散歩道のあっちこっちに咲きまくり・・・です。
朱に紅を混ぜたような赤色は良い色合いで好きです。
時たま、はげたような色のナガミ・・・に出会うこともありますが。

まぁ、私なんか覗き込んで見たとしても、なかなか理解にはいたりません・・・・

投稿: わんちゃん | 2008年4月24日 (木) 14時00分

何度か長野県で自生を見たことがある・・・
とありますが、この時期に何度も通われたんですか?

長野県って遠いですよ?

投稿: わんちゃん | 2008年4月24日 (木) 14時01分

ナガミヒナゲシの、ツボミのときにあった毛がいっぱいのガクが花には無いところや、花弁が4枚のところなど、ナガミヒナゲシもヒナゲシなんですね。
長野県で何度かオサバグサの自生を見ているというのは、若~い時に何度も(もちろん何年もかけて)長野県のあちこちの山に登ったということです。それに高い山ではオサバグサは夏にも咲いているのです。

投稿: そよかぜ | 2008年4月25日 (金) 07時02分

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