ヒクイナ
(写真をクリックすると拡大できます)
昨日書いたように、クイナとほとんど同じ場所にヒクイナがいます。 日本ではふつう夏鳥ですが、西日本では少数が越冬すると言われています。 ということは、このヒクイナは、もう渡ってきた? それとも越冬した少数派?
ヒクイナもクイナと同様、隠れ上手です。 もしもこれからずっとここにいてくれて繁殖してくれると、子供も観察できてうれしいのですが、雌雄同色ですので、ここの1羽が雌なのか雄なのも分かりません。 結婚の相手を探しに移動する可能性も大きいでしょう。
もしもずっとここにいてくれると、鳴き声も楽しみです。 繁殖期になると、夜や早朝によく鳴きます。 鳴き声は「キョッ・キョッ・キョッキョッキョキョ…」と次第に早くなります。 この声は、昔から「水鶏(クイナ)が戸を叩く」として、和歌などにとりあげられていました。 ヒクイナではなくクイナとなっていますが、平安時代からクイナとヒクイナは区別されていなかったようです(昨日書いた農作業の人みたい・・・)。 両者は、体の色はたしかに違いますが、シルエットとしてみた場合の姿も行動の様子も、たしかにそっくりです。
たたくとて宿の妻戸を明けたれば人もこすゑの水鶏なりけり(拾遺和歌集)
水鶏のうちたたきたるは、誰が門さして、とあわれにおぼゆ(源氏物語)
ただならじとばかりたたく水鶏ゆえ、あけてはいかにくやしからまし(同上)
五月あやめふく頃、早苗とるころ、水鶏のたたくなど、心ぼそからぬかは。
(徒然草 第19段)
足跡がいっぱい。 クイナのものかヒクイナのものか、それとも・・・
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コメント
ヒクイナのヒは緋??
心なしか
お眼眼も赤、胸も赤、あんよも赤、
もしも別々のところにそれぞれの足跡を見つけたらどっちのかわかりますのん??
何か決定的な違いがあるのん??
広沢池でサギ!と足跡でピンポ~ンのそよかぜさんなら・・・・
投稿: わんちゃん | 2008年3月25日 (火) 09時18分
> ヒクイナのヒは緋??
そのとおりです。
> 心なしか
> お眼眼も赤、胸も赤、あんよも赤、
心なしではありません。
夕日に染まっているわけでもありません。この写真を撮ったのは、8時45分です。
> もしも別々のところにそれぞれの足跡を見つけたらどっちのかわかりますのん??
少なくとも私には無理です。体の割には指が長いこと、水かきが無いことなどは言えますが、これはクイナにもヒクイナにも言えることです。
投稿: そよかぜ | 2008年3月26日 (水) 01時13分
そよ風さんのところはヒクイナまで出ますか・・・・。いいですねー。私の方はオオバン、バン、クイナはいるのですが、ヒクイナは声くらい聞いたことがあったかな?という程度です。ヒクイナの声はテンポというかリズムに特徴があるのでしょうけれど、クイナの仲間は声色がどれも似ていますよね?
投稿: タロ | 2008年3月28日 (金) 01時06分
じつは私、クイナの声は聞いたことはありません。
ヒクイナの“戸を叩く”声は、よく知られていますけれど・・・
投稿: そよかぜ | 2008年3月28日 (金) 07時13分
おはようございます♪
何年か前に“戸を叩く声”に気づきました
気づくまではヒクイナの存在も知りませんでした
1回聞こえると毎年聞こえるようになりましたが
その前はまったく聞こえなかったことが不思議。。
投稿: エフ | 2008年3月28日 (金) 08時52分
> 1回聞こえると毎年聞こえるようになりましたが
> その前はまったく聞こえなかったことが不思議。
人の耳はそのようにできているんです。
生で聞くことと、録音してから聞くことを比較すると、録音時には驚くほどいろんな音が記録されています。耳はそれらの音を「聞かないように」しているんです。
「知ってると聞こえる。知らないと聞こえない」です。
投稿: そよかぜ | 2008年3月28日 (金) 23時24分