ヒイラギナンテンの花
ヒイラギナンテンの花のオシベは、おもしろい動きをします。
ヒイラギナンテンは、中国南部、台湾、ヒマラヤの原産で、17世紀末に渡来したといわれています。 メギ科の常緑低木で、庭や公園などでよく栽培されていて、3~4月に総状花序に黄色い花をつけます。
花のつくりは、黄色いガクが外側から内側に向かって次第に大きくなりながら9枚あり、その内側に、やはり黄色で先が浅裂している花弁が6枚、その花弁にくっつくように、オシベが6本あります(下の写真)。
虫が来てこの花の中に入ると、花弁にくっついていたオシベが内側に動き、昆虫の体に花粉をつけるように動きます。 下の写真は、6本のオシベのうちの4本が写っていて、そのうちの下の2本が動いてメシベに近づいています。
そして、下の写真は6本のオシベ全てがメシベに近づいたところ。 虫に代わって、私が細い棒でオシベの根元をつついて動かしました。
同様のオシベの動きはメギなどでも見ることができます。
オシベの動きは、07年8月11日に記事にしたコマツナギや9月23日のアレチヌスビトハギのように急ではありませんが、春の光の下で花と戯れてみました。 もちろん本来は、虫の体に花粉をつけて、虫に花粉を運んでもらおうとする動きです。
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コメント
あっ!ハイ この花よく見かけます。
ヒイラギナンテンわかってウレシイ!!
それで、そよかぜさんは虫ちゃんになりかわって手助けができましたか?
春は黄色い花が多いですね、
え~~っと
マンサク、トサミズキ、福寿草、ヒイラギナンテン・・・・・・
投稿: わんちゃん | 2008年3月19日 (水) 23時21分
花粉を運んでやっていないので、かえって受粉の邪魔をしたんでしょうね。
早春に黄色の花が多いのには生態的な意味があると思います。でも、その意味を考える時には、ヒイラギナンテンのような栽培植物は除いた方が混乱が無くていいのでしょうね。
投稿: そよかぜ | 2008年3月20日 (木) 16時17分
こんばんは。
私はヒイラギナンテンのこの傾振運動を知ってから、見つけるたびにつついて喜んでいます。植物の知恵は本当に興味深いですね。
投稿: 多摩NTの住人 | 2008年3月20日 (木) 19時28分
こんばんは♪
おもしろい~
庭に咲いてるので明日さっそくやってみます
傾振運動というんですか
条件反射のようなものでしょうか
投稿: エフ | 2008年3月20日 (木) 22時06分
この運動はコマツナギやアレチヌスビトハギのようにストッパーが外れて動くのではなく、オジギソウの葉の動きに似たしくみで動くのだと思いますが、植物が運動するというだけでおもしろいですね。
投稿: そよかぜ | 2008年3月21日 (金) 07時01分
こんにちは♪
昨日の朝やってみましたが動いてるのか動いてないのか・・・
もう一度そよかぜさんの記事を読み直して~
あ゛ーー
オシベの根元をつつくのをメシベをつんつんしてました
どこ読んでんだよーもう~
再チャレンジでオシベの根元を突付くと思ってたより動きが速い
食虫植物が売ってあったら(買いません)必ず刺激してみるのですが
それよりすばやい!
投稿: エフ | 2008年3月22日 (土) 14時35分
楽しんでいただいたようですね。
実験で本当の知識が身につくことを示してもらったようです。
投稿: そよかぜ | 2008年3月22日 (土) 19時27分