ジロボウエンゴサク
昨年の5月6日に金剛山のヤマエンゴサクについて書きましたが、ジロボウエンゴサクはもっと身近な人里に近いところに生えていて、春を感じさせてくれるやさしい花です。
ヤマエンゴサクによく似ているのですが、花の色はヤマエンゴサクより赤みを帯びていますし、花数もヤマエンゴサクより多いようです。 でも、もっと決め手になるのは、花の下に短い花柄がついていますが、茎から花柄が分岐するところについている包葉が、ヤマエンゴサクでは大小の切れ込みがあるのに対し、ジロボウエンゴサクの包葉には切れ込みがありません。
名前の「エンゴサク」についてはヤマエンゴサクの所に書きましたが、「ジロボウ」については、昔伊勢地方ではこの花を次郎坊、同様に距のあるスミレの花を太郎坊と呼び、互いに距を引っ掛けあい、引き合って遊んだところからきているようです。
ジロボウエンゴサク、ヤマエンゴサク、ムラサキケマン、ミヤマキケマンなどは全て Corydalis属に分類されていて、花のつくりなどは互いにたいへんよく似ています。 その精巧な受粉のしくみなどは、こちらのムラサキケマンで解説しています。
ヤエムグラなどの植物に囲まれて咲くジロボウエンゴサク
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