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2008年2月 4日 (月)

コノハチョウ

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 先週は鳥シリーズになってしまいましたが、今週は伊丹市昆虫館の蝶シリーズ、今日はその1です。
 コノハチョウは、沖永良部島、沖縄本島、八重山諸島(石垣島、西表島)からインド、パキスタン、中国南部にかけて分布するチョウです。 上の写真のように、翅を閉じると枯れ葉そっくりですが、さらに、放蝶室では観察できませんでしたが、自然界では敵が近づくと体を左右に動かし、枯葉が風に揺れているように見せるということもするようです。 一方で、翅を広げると、下の写真のようにたいへん美しい色をしています。

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 この美しい色は、どのような意味があるのでしょうか。 年中葉の茂る薄暗い常緑の林の中では、仲間を認識するのに、太陽の光で輝く目立つ色が便利なのでしょうか? それとも、鳥は光るものを嫌うと言いますから、この色は身を守ることにつながっているのでしょうか?
 この蝶シリーズは、2度伊丹市昆虫館に行った時の写真を使って記事を書く予定でいます。 一度目は1月3日、晴でした。 2度目は2月2日、曇でした。
 1月3日はほとんどのコノハチョウが翅を広げていました。 そして2月2日には、ほとんどのコノハチョウが翅を閉じていました。 この違いは、羽化後の日数が関係するのかもしれませんが、私には晴と曇の違いが大きな要因のように思われました。 太陽の光の下では光って身を守り、薄暗い条件では枯葉に擬態して身を守っているのではないかという私の発想は、蝶の専門家から見れば、どうなんでしょうか?
 コノハチョウと同じように、翅の表が派手で裏は目立たない色彩の蝶は大阪付近の自然の中でも見ることができます。 ムラサキシジミもそのうちの1種です。 このブログのムラサキシジミのところで、ムラサキシジミが止まっている時は、夏には翅を閉じていて、気温が低くなってくると翅を開くと書きました。 翅を広げて体温を上げようとしているのでしょうが、それなら翅は黒っぽい方が有効でしょう。
 では、ムラサキシジミの翅の表の輝きはどのような生態的意義を持っているのでしょうか? とにかく、ムラサキシジミは夏の強い光の中では、翅を広げないということは、コノハチョウの場合と矛盾するようです。
 ところで、コノハチョウも羽化後の日数が経ってくると、際立った違いを見せていた翅の表と裏も、鱗粉が剥げ落ち、模様が透けて見えるようになってきます。 下の写真のコノハチョウは、頭を下にして枯葉に似せようとしているのですが、これでは枯葉になりきることはできません。 天は十分生きたコノハチョウに対しては、今度は捕食者の味方をして、捕食者が飢えないようにしているのでしょうか。

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昆虫05 チョウ」カテゴリの記事

コメント

一枚目の写真の中のどこにコノハチョウは居るの?と問いかけて「??」
緑の葉っぱに直角にくっついてる枯れ葉みたいなのがそうかしら?


<・・・・私の発想は蝶の専門家から見れば、どうなんでしょうか?
伊丹市昆虫館の人に聞けばいいんじゃないですか?

ここは、ひょっとして、箕面の滝に行く途中にある昆虫館ですか?

投稿: わんちゃん | 2008年2月 4日 (月) 13時37分

1枚目の写真のコノハチョウは、3枚目の写真を参考にして探して、写真を拡大してください。触角があるので分かると思います。

>> ・・・・私の発想は蝶の専門家から見れば、どうなんでしょうか?
> 伊丹市昆虫館の人に聞けばいいんじゃないですか?
ごもっとも! と言いたいところですが、答はいただけないはずです。

> ここは、ひょっとして、箕面の滝に行く途中にある昆虫館ですか?
2月3日の記事で・・・

投稿: そよかぜ | 2008年2月 4日 (月) 23時00分

こんばんは♪
翅を開いたまま服に止まっててほしいです
生きてるアクセサリー
ぺたっと葉っぱにくっついてるこの姿勢は待機中でしょうか

昆虫館の人意外と無邪気な顔で質問したら知ってることを
教えてくれるかも

投稿: エフ | 2008年2月 5日 (火) 21時38分

写真を拡大してもらうと少しはわかりますが、輝きを写真で表現するのは難しいですね。

投稿: そよかぜ | 2008年2月 5日 (火) 23時42分

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