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2008年2月29日 (金)

ヒドリガモ

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     写真にはオス6羽、メス8羽が写っています。

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     エクリプス

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     オス成鳥
 ヒドリガモは、日本で最も普通に見られるカモのうちの1種で、私の家の近くでも、いろいろな池に来ています。 上2枚の写真は狭山池で、3枚目は堺市中区の菰池で撮ったものです。 また、このブログのあちこちの記事でも登場していますし、泉北ニュータウン内の大蓮公園の様子は、こちらに載せています。
 ヒドリガモは、漢字で書くと緋鳥鴨で、オスの顔の色からでしょう。 繁殖地は、ユーラシア大陸の針葉樹林帯やツンドラにある湖沼です。 アメリカヒドリの繁殖地と近いため、両者の雑種もよく見られます(下の写真:菰池で撮影)。

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2008年2月28日 (木)

オカヨシガモ

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 大阪狭山市にある狭山池での撮影です。
 オカヨシガモはオスも一見地味ですが、よく見るとなかなかの美しさで、白い翼鏡も鮮やかです(上の写真は距離もあって明るさもイマイチですが・・・)。
 オカヨシガモは、少なくとも日本に来ているときは、大きな群にはならないようです。 湿地や沼地の植物の多いところでよく見る傾向があるように思いますが、狭山池では池の中央近くにまで出てきていました。

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2008年2月27日 (水)

アオジ(メス)

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 写真は大阪狭山市にある狭山池に流れ込む西除川で撮りました。
 メスを見ていると、どこが「アオ」かと思いますが、アオジの名前の由来は、オスの頭が緑がかった灰色であるところから「アオ」、ホオジロの仲間を「シトド」と呼ぶところから、「アオシトド」が「アオジ」となったと言われています。
 アオジは本州中部以北で繁殖し、冬は本州、四国、九州で越冬します。 冬には、低山から平地、市街地の公園などの藪や草むらの中で地面に落ちている種子などを食べているのですが、この写真は、私に驚いて飛び立ち、対岸にとまった所を撮ったものです。

※ オスの写真はこちらでどうぞ。

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2008年2月26日 (火)

ケリ

 ケリは留鳥で1年中見ることができるはずですが、繁殖期は巣を守るために攻撃性が強く、頭の上を飛ばれて怖い思いをすることはあっても、地上の姿はあまり見かけません。 また、草丈が高い夏から秋も、なかなか姿を見ることができません。 でもこの時期は、畑や田起こしの後の田圃などで、よくその姿を見ることができます。 もっとも、地上にいるときの色は土の色に似ていて(下の写真:どこにいるか分かりますか? 写真をクリックすると拡大します)、飛ばれて初めて気がつくことも多いのですが・・・。
 飛ぶと白と黒のくっきりした色で、良く目立ちます(飛翔時の様子はこちらでどうぞ)。

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 ケリも、タゲリと同じく、チドリ科に分類され、歩き方も良く似ています。 でも、足の長さはケリの方が長いようです(下の写真)。 ケリを漢字で書くと「鳧」(このフォントの大きさですと正確に表示できないので、この記事の一番下に載せておきます)で、「鳥」+「几」ですが、この「几」は、のびる足の象徴だそうです。

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 ケリの分布はアジアに限られていて、世界的に見ると希少な鳥です。 前に、ハクセキレイオオバンが分布を西に広げていることを書きましたが、ケリも同じで、かつては主に東北地方に分布していましたが、今では近畿以北に分布するようになり、最近になって、中国地方・北部九州などでも繁殖が確認され始めています。
 鳴き声は甲高く、「ケケッ」、「キリッ」、「ケリッ」、などと聞こえます。 ケリという名前も、この鳴き声からつけられたといわれています。
 昔、「けりをつける」の「けり」は、この鳥の歯切れのいい声や白黒のはっきりした飛んだときの色からきていると聞いたことがあったのですが、改めて調べてみると、「けりをつける」の「けり」は、「~なりけり」などの助動詞の“けり”から来た語のようです。でも、「鳧を付ける」と、「鳧」の漢字を使うこともあるようです。

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   この写真はクリックすると拡大します

漢字「鳧」の拡大 →

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2008年2月25日 (月)

田起こし

 今の時期、田では「田起こし」が行われています。 田起こしは、稲刈りの後に残った株や藁などを土中に戻して発酵させるために行うものや、田植え前に肥料を混ぜるとともに土を均すために行うものなどもあるようですが、この時期の田起こしの目的は、土をひっくり返して寒気に当てることで、作物に有害な菌を殺すのだと聞いたことがあります。 とにかく、この時期に土を耕しておくと、土の状態が良くなるようです。
 田起こしを始めると、鳥たちが集まってきます。 土の中に入っていた虫や埋もれていた種子などが掘り出されるのを、鳥たちは知っているのです。

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 ちょうど田起こしをしている所があって、ムクドリが集まっていました(上の写真)。 人や耕運機の大きさと鳥たちの大きさが違いすぎて、どちらかしか写せないのが残念ですが・・・
 この田の横にあるフェンスには、2羽のモズも来ていました(下の写真)。 こちらは虫専門。 モズは縄張りが強く、2羽が並ぶことはそんなに無いのですが、仲良く(?)並んで、虫が出てくるのをじっと待っていました。

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2008年2月24日 (日)

タゲリ

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写真をクリックすると拡大します   Panasonic DMC-FZ30 + RAYNOX DCR-202PRO    

 現在のように簡単に鳥の写真を撮れず、双眼鏡でバードウォッチングを楽しんでいた頃、近くの湿田でタゲリの群を見て、その美しさが深く印象に残っていました。 鳥の写真も撮り始めるようになってタゲリの写真を撮りたいと思っていましたが、昔見た場所は開発されて住宅地になってしまっていますし、湿地そのものが近所からたいへん少なくなってしまいました。
 数日前にブログでタゲリの記事を見て場所を教えてもらい、今日行って来ました。 群でこそなかったものの、2羽のタゲリを見ることができました。 タゲリは湿地の鳥のイメージを持っていましたが、今日見た所は乾燥した場所。 かなりイメージが違いましたが、考えてみれば、鳥はどこへでも行ける動物、水辺で魚を狙うサギだって、畑で虫も食べるのですから。
 車は入りにくい所ですが、近くには農作業をする人などもちらほら。 人に馴れているのか、かなり近づくことができました(最後まで飛んで逃げようとはしませんでした)。

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 タゲリはチドリ科に分類される鳥です。 よく見られるコチドリやイカルチドリなど、いわゆる「チドリ」に比べればかなり大きな鳥ですが、数歩歩いて立ち止まる行動様式はチドリそのものです。
 餌は貝類、ミミズや小昆虫などが多いようですが、草の種子も食べるようです。 日本には冬鳥として渡来します。
 「タゲリ」の名前は、田にいるケリ(ケリについても近日中に記事にする予定です)だと思っていたのですが、ネットで調べてみると、虫などを食べるために足で地面を叩く様子が、田を蹴っているように見えるところから、タゲリと名前が付いたとされていました。 今日も地面を蹴るところは見なかったけど・・・。

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2008年2月23日 (土)

ゴンズイの冬芽

 ゴンズイという木があって、その種子のことを、'07年9月10日に書きました。 今日はその冬芽についてです。
 この冬は冬芽についてもいろいろ書くつもりでしたが、1月25日と26日のホオノキ以来、今日が冬芽の2回目です。

 ホオノキのところでは、次のようなことを書きました。

  • 芽には頂芽と側芽の2種類あって、頂芽は伸びていた枝の先端が伸びることを休止して芽になったもので、側芽は葉のすぐ上に新しく作られた芽である。
  • ホオノキの場合は、頂芽が大きく発達し、側芽はほとんど発達しない。

 では、ゴンズイの場合はどうでしょうか?

 ゴンズイの葉は対生、つまり向かい合わせについています。 ですから、葉のすぐ上にできる側芽も枝の左右に向かい合ってつくはずです。 そして、頂芽は枝の先端に1個です。
 ゴンズイの実際の枝を見てみましょう(下の写真)。

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 枯れかけた果実(袋果)が残っています。 そして、葉の落ちた跡のある節のすぐ上の左右に側芽があります。 そして頂芽は・・・ ありません。
 ゴンズイは、ホオノキの芽とは逆に、頂芽が発達せず、側芽が発達するタイプの木のようです。
 側芽ばかりだと、枝が込み合うばかりで、なかなか上には伸びることができないのではないかという疑問がでてきます。 ゴンズイは、この問題を、大きな葉と、芽と芽の間隔を広げることでクリアしています。
 ゴンズイの葉は大きな複葉です。 つまり、1枚の葉で、細かい枝と小さいたくさんの葉の役割を引き受けています。 その分、たくさんの枝をつけようとせず、つまり芽はあまりつけず、枝は春にグ~ンと伸びることで、高木になることのできる戦略を取っているのです。
 下の写真は、小さな頂芽ができてしまったのでしょう、それが伸びて細く短い枝になっています。 この写真も頂芽が発達しない証明になるでしょう。

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2008年2月22日 (金)

メジロ獲り

 大阪狭山市で、庭に来るメジロを捕獲している家がありました。 籠の中には2羽のメジロが捕らえられていましたが、そのすぐ傍で他のメジロが平気で地面に落ちた実を食べていました。

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     捕らえられた2羽のメジロ

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     「あんたらそこで何してんのよ」

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     「おいしいよ!」

 メジロは美しくかわいく、またその鳴き声もなかなかのもののです。 そこで、昔はメジロをつかまえて飼育し、鳴き比べ大会なども行われていました。
 現在は「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」(鳥獣保護法)で規制されていて、愛玩飼養制度により、1世帯に1羽だけ飼育できるようです。 まず、鳥獣捕獲申請をして「鳥獣捕獲許可証」を取得し、この鳥獣捕獲許可証と捕獲したメジロを持参して飼養登録し、メジロの足に登録票(足環)を装着します。 捕獲についても、捕獲許可を受けた日から5年間は再度捕獲許可を受けることはできないという制限がついています。


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2008年2月21日 (木)

プラタナスの集合果

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 プラタナスの集合果が、地面に落ちているのも多いのですが、まだたくさん枝に残っています。
 「プラタナス」は属の学名(Platanus)で、日本で見られるプラタナスには、ヨーロッパ南東部から西アジア原産のスズカケノキ、北アメリカ原産のアメリカスズカケノキ、そしてスズカケノキとアメリカスズカケノキの自然雑種であるモミジバスズカケがあります。 街路樹などによく植えられているのはモミジバスズカケで、この写真もモミジバスズカケでしょう。
 「スズカケ」といえば、歌舞伎「勧進帳」の揺曲「安宅」の「旅の衣は~鈴掛のォ~」が思い出されます。 鈴掛(篠懸)は、山道の篠などで傷つかないように山伏が着る麻の衣のことで、胸のところに房がついていて、スズカケノキの名称は、果実がその房に似ているところからだと言われています。
 ところで、枝についている集合果は、最初の写真のように、まだほとんど種子を散布していません。 地面に落ちた集合果も、ほとんどバラバラにならず、「集合果」のままです。 下の写真は、地面に落ちていた集合果を、それぞれの果実が分かりやすくなるように指でほぐして、写真を撮ったものです。
 プラタナスはあちこちに植えられていますが、飛んだ種子から育ったようなプラタナスは、見たことがありません。
 少なくともモミジバスズカケの種子散布は、うまくできていないのではないでしょうか。 モミジバスズカケの種子生産は日本の気候風土に合っていないのでしょうか? それともモミジバスズカケが雑種だからでしょうか?

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【関連項目】
プラタナスにつくプラタナスグンバイはこちらです。

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2008年2月20日 (水)

ホシハジロ

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 ニサンザイ古墳で撮ったホシハジロです。
 ホシハジロはアジアとヨーロッパでも見ることのできる潜水ガモです。
 今まで潜水ガモは人のやる餌にはあまり近づかないものだと思っていました。 ホシハジロも、あちこちで見るのですが、いつも小さくしか写りませんでした。
 しかし、ニサンザイ古墳の堀に来ているホシハジロは、人の姿を見ると寄ってきます。 潜水もしません。 まるで水面採餌ガモのようでした。 餌を与えている人がいることは明らかです。(ホシハジロの潜水しての採餌の様子はこちら
 ネットで調べてみると、他の場所でもパンなどをもらうホシハジロがいるようです。 これから向かう繁殖地で、人に近づきすぎて危険な目にあうことは無いのでしょうか?

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2008年2月19日 (火)

キセキレイ

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撮影:にさんざい古墳にて   

 冬場、大阪付近の町で、最もよく見るセキレイの仲間は1月30日に紹介したハクセキレイですが、セグロセキレイやキセキレイも見ることができます。
 夏場は、ハクセキレイは河川の下流域など比較的低地を好む傾向があり、セグロセキレイは比較的河川の中流域などを好む傾向があります。 これに対して、キセキレイは夏場は渓流沿いなどに好んで住み、セグロセキレイ、ハクセキレイとは概ね住み分けています。
 夏場はどのセキレイも番を形成して縄張りを持っているのですが、餌の少ない冬場は、単独で生活し、市街地の水辺にも登場することになるわけです。

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2008年2月18日 (月)

トモエガモ

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 堺市にある履中天皇陵に、オシドリに混じって、トモエガモがこの冬ずっと居着いています。 上の写真の中央部のいちばん手前と、左手前がトモエガモです。
 トモエガモは東アジアにのみ生息する鳥で、シベリア東部で繁殖し、韓国で主に越冬しますが、中国東部や日本にも少数が飛来します。 日本への飛来地は、本州中部以南の日本海沿岸地域が中心ですが、飛来数は減っています。
 堺野鳥の会の観察会の記録を見ると、履中天皇陵にトモエガモが来たのは7年ぶりとの事です。

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2008年2月17日 (日)

オオバン

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 堺市にある大泉緑地の池に、オオバンがいました(上の写真)。
 オオバンは、ヨーロッパからアフリカ北部、アジア、オセアニアにかけて広く分布します。 日本では、北日本では夏鳥ですが、大阪付近のように1年中見られるのは、東北地方南部からということです。
 このブログの'08年1月30日の記事で、ハクセキレイが北から南へ(東から西へ?)と分布を広げていることを書きました。 オオバンも同じで、以前は東京湾が生息の南限とされていましたが、ここ20年来生息域は西方に拡大し、琵琶湖などでは毎年数百羽の群がみられるようになりました。
 オオバンは、その名前のとおり、バンより少し大きく(下の写真)、体長は40㎝ほどです。
 額にはくちばしが延長したような「額板」があります。 バンの額板が赤であるのに対し、オオバンのクチバシと額板は、ほとんど白と言っていいうすいピンク色です。

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    バンとオオバンのツーショット
 足と足の指はバンより短く、ひれのような独特の水かき「弁足」を持っています。 泳ぎはバンよりも上手で、水辺を歩くよりは泳いでいる方が多いようです。
 繁殖期にはなわばり意識が強いのですが、非繁殖期には群れをつくる性質が強くなるようです。



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2008年2月16日 (土)

ハスの種子散布

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 上は、堺市にある大泉緑地の池の、ハスの冬の姿です。 折れた葉も花茎も艶があり、なかなかの風情です(いっしょに写っている鳥は明日の主人公です)。
 '07年7月11日のこのブログで、ハスの花について書きましたが、花の後、種子を抱いた花托はどうなっているのでしょうか?
 公園内の少し離れた場所に、ハスの花托が、種を抱いた穴を下に向けてたくさん浮かんでいました(下の写真)。 みんな首のところで茎が折れています。 この場所で折れるしくみになっているようです。 そして、写真のように、風に吹かれ、波に揺られて遠くにまで旅をして、そのうち種子を落とすのでしょう。
 ハスの花托は、中が空洞で、空気を含んで水に浮き、種子を自生地から離れた場所に運び、分布を広げる役割を持っていたのです。

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 ハスに関しては、このブログでも何度か取り上げていますが、そのうちの主な記事を下に載せておきます。
    '07年7月13日    ハスの花が開くときの音
    '07年8月6日    ハスの葉の上で水が沸騰!?
    '07年8月7日    ハスの葉

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2008年2月15日 (金)

ハチジョウツグミ

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 2月13日の記事で珍客オジロビタキのことを書きましたが、今日は、もう一種、同じく堺市の大泉緑地に来ている珍しい鳥、ハチジョウツグミについてです(この記事の写真は2枚とも、2月11日に大泉緑地で撮影したものです)。
 ツグミとハチジョウツグミは亜種の関係にあります。 冬鳥として日本各地で普通に見られるツグミは、夏場はシベリアやカムチャツカなどで繁殖していますが、ハチジョウツグミの生活の中心は中央アジアにあり、冬季はモンゴル、中国、朝鮮半島などに多数飛来しますが、そのうちの少数が日本にも来ます。
 ハチジョウツグミの体色には個体差がありますが、ツグミに比較してハチジョウツグミの方が体色が薄く、羽は黒褐色から栗色、胸はツグミに見られる黒斑がなく、赤褐色の斑点があるものが主流です。 ツグミとハチジョウツグミは亜種の関係、つまり同種ですので、交雑も可能で、その中間の形態を示している個体は「四畳半ツグミ」(半分ハチジョウツグミだから)と呼ばれているようです。
 日本での様子は、明るい林や開けた場所を好み、餌の取り方もツグミと同じく、地上をチョコチョコと走っては立ち止まり、ミミズや昆虫を捕らえることも多いのですが、樹上の実を食べることも多くあります。

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 下は同じ日に大泉緑地で写したツグミです。 比較のために載せておきます。

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2008年2月14日 (木)

ヒメガマ

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   '08.2.11. 堺市東区の大津池にて
 晩秋からほぐれ始めたヒメガマの穂絮(ほわた)ですが、絮解きもかなり進み、風に乗って、さかんに種子を散布していました。 逆光で見ると、まるで風花が舞うような風情です。

 ガマの仲間の花は、びっしりとつまった雌花の穂のすぐ上に、やはりびっしりとつまった雄花の穂がつくのですが、今はもう雄花は散ってしまって軸を残すのみ。 雌花が種子となり、ほぐれてきているのが今の姿ですが、かなり長期間にわたり、種子を散布し続けるようです。

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2008年2月13日 (水)

オジロビタキ

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 '07年1月28日に載せたジョウビタキなどと同じヒタキの仲間で、オジロビタキという鳥がいます。 日本には少数が旅鳥または冬鳥として渡来し、平地から山地の林や公園などで暮らします。 このオジロビタキが、現在堺市内には、少なくとも2羽来ています。 1羽は大阪府営の大泉緑地に12月中旬から、もう1羽は1月上旬から堺市営の大仙公園にいます。
 どちらもメスで、オスの喉は橙色ですが、成鳥雄の越冬例はほとんどないとのことです。

 写真は大泉緑地で2月11日に撮ったものです。 最初オジロビタキが見つかった時に、珍しい鳥ですので、いい写真を撮りたくて、餌を置き続けた人がいたようです。 オジロビタキは人に馴れやすい鳥ですので、その餌のあるところに行けばほぼいつでもオジロビタキに会えるようになってしまったようです。
 人と野鳥との距離が縮まることは喜ばしいことかもしれませんが、野鳥が人のくれる餌に頼ってしまうと、もらえる餌がなくなったときに生きていけなくなったり、逆に野生生物は餌のあるうちにしっかり食べておこうとすることから、餌を食べ過ぎて肥満気味になり、場合によっては死んでしまうこともあると聞きました。
 大泉緑地のオジロビタキは、餌を与えていた人が、もう十分写真を撮ったからか、上記のようなことを心配したからか、今は餌を与えていないということです。 それでオジロビタキもいつもその場所にいることはなくなりましたが、餌を期待してか、今でも時々その場所に来ます。 ここに載せている写真もその場所で撮ったものです。
 オジロビタキの本来の餌の取り方は、樹上から飛び出して、飛んでいる虫を捕らえて元の場所に戻るというパターンです。 大泉緑地のオジロビタキも、時々そのようなそぶりを見せていましたが、まだ餌を期待しているようなところがありました。

 下の2枚の写真のように、尾を上下に動かすことも、ヒタキの仲間の特徴のひとつです。

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 「オジロ」は、上の写真のように、尾羽の外側が白いことによります。 また、「ヒタキ」は、「火焚き」から来たものだと言われています。 これは身近な鳥であるジョウビタキが飛び回る時に赤い尾羽をパッと開くところからだとも、鳴き声が火打石を打ち合う音に似ているからともいわれています。

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2008年2月12日 (火)

カワセミ

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 カワセミが増えてきているように感じます。 この冬は出かけた先々でカワセミを見かけました。 ただ、発見するや否やビューッと逃げられてしまうのが、いつものパターンです。
 写真のカワセミは、泉北ニュータウン内の公園にある小さな人工の池で撮りました。 ここは散歩の人たちがよく通るので、カワセミも人に馴れてきているようで、10mほどの距離までなら近寄らせてくれます。
 いつもは下の写真のような姿勢で餌を狙っています。

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 数十cm程の高さの池の縁に組まれた石垣からですので、ここから直接池に飛び込み、ホバリングはあまり見せてくれません。
 下は背中から。 背中のエメラルドグリーンが、私はいちばん美しいと思います。

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2008年2月11日 (月)

オオゴマダラ

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 オオゴマダラは、喜界島、与論島以南の南西諸島から、台湾、フィリピン、マレーシア、タイにかけて分布します。
 ゆっくりと羽ばたきフワフワと滑空するような優雅な飛び方をしますし(自然の中のオオゴマダラの記事はこちら)、大きさも日本最大級、それに飼育しやすいチョウということで、あちこちにある放蝶館でたくさん見ることができます。
 蛹が金色になることでも知られています。 以前、私が西表島で朝日の逆光の中でオパールのような光沢に輝く成虫を見て感激しましたが、繭から脱皮したばかりのオオゴマダラだったのかもしれません。
 オオゴマダラもマダラチョウ科ですが、これまでに紹介したツマムラサキマダラ、リュウキュウアサギマダラ、スジグロカバマダラのように頭部や胸部が黒地に白斑ではありません。 黒と白には違いないのですが、白が多くなり、つながってライン状になっています。

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 大きくないゴマダラ、つまりゴマダラチョウは北海道から九州まで分布しますが、こちらはタテハチョウ科で、マダラチョウ科ではありません。

 

 昨日と今日、あちこち近くに出かけてきました。 もうウメの花も咲きだしていました。 鳥を中心にたくさんの写真も撮ってきました。
 そこで、伊丹市立昆虫館のチョウシリーズは、まだまだたくさんの紹介したいチョウがいるのですが、ゴマダラチョウ科のいちおうの紹介を終わった今日の段階でいったんお休みにし、明日からは鳥や植物などの紹介に戻ります。 伊丹市立昆虫館のチョウは、また機会を見て続きを紹介したいと思います。

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2008年2月10日 (日)

スジグロカバマダラ

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 伊丹市立昆虫館シリーズの6回目、写真はヒメノウゼンカズラにとまるスジグロカバマダラのメスです。
 スジグロカバマダラは、沖縄、八重山諸島から、台湾、東南アジアに分布するチョウです。 マダラチョウの仲間ですので、やはり頭部や胸部は黒地に白い点があります(昨日の記事参照)。
 こちらでは石垣島で見たスジグロカバマダラのオスを紹介しています。

※ 試みとして、写真のクリックで拡大される率を、普段より大きくなるようにしてみました。

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2008年2月 9日 (土)

リュウキュウアサギマダラ

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 リュウキュウアサギマダラは奄美大島から台湾、東南アジアにかけて分布します。
 2月7日に載せたツマムラサキマダラと同じマダラチョウの仲間です。 マダラチョウの仲間は、大阪付近の自然の中ではアサギマダラしか見ることができませんが、熱帯地方に多くの種類が分布する蝶で、頭部や胸部は黒地に白い斑点があるのが特徴です。 有毒成分を持つ植物を幼虫の食草としている種類が多く、成虫になっても有毒成分が体に残りますので、鳥などはこれらのチョウを食べません。
 北アメリカのオオカバマダラは、毎年南北3500kmほどの範囲で大移動をすることと、集団越冬をすることで有名ですが、日本ではアサギマダラが大移動を行い、リュウキュウアサギマダラは、大移動は行いませんが、冬には大集団を作って集団越冬することが知られています。
 今日の大阪は朝から雪、雪景色を撮影に! と思っていたら雨に変わって出かけるのは中止。 消え残りの雪を眺めながらの熱帯の蝶も悪くはないかと、伊丹市昆虫館シリーズの5としました。

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カテゴリーの整理

 記事が多くなり、カテゴリーが使いにくくなってきましたので、細分化しました。
 急いでしましたので、おかしなところがあるかもしれません。お気づきの点がありましたら連絡ください。

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2008年2月 8日 (金)

動かない鳥

 伊丹市昆虫館の蝶シリーズを中断して、今日は鳥の話です。 というのも、夕菅さんからおもしろい話題を提供していただきました。
 夕菅さんのお友達のKenさんが、カヤックで海上を旅していて、釣り糸が絡まったオオセグロカモメ?(以下、カモメとします)を助けたところ、カモメがカヤックから飛び立とうとはせず、旅を共にすることになったこと、昼食のためにカヤックを陸につけたところ、岩に移ってそこから動かず、見送ってくれたように思えたことなど、どうしてそんな行動を取ったのか、夕菅さんも不思議に思っていたということでした(詳しくはKenさんのHPの記事セグロカモメの「コメント」をご覧ください)。
 このことについて、夢を壊すことになるかもしれませんが、私なりの推理を書いてみたいと思います。
 私たちは人間同士、互いに相手の心を読みながら生活していますので、動物を理解しようとする場合でも、感情を移入しがちです。 でも、鳥にもいろいろありますが、一般的に言って、鳥は非常に本能の発達した動物で、気持ちで行動が左右されるということは、あまり考えられません。 ひとつには、あの小さな脳で、3次元空間を風の変化に瞬時に反応してバランスを崩さずに飛ばなければならないということもあるでしょう。 考えて行動しているヒマがないのです。
 では、なぜカヤックから離れなかったのか。2つの理由が考えられると思います。
 1つは、疲れて飛べなかったということです。釣り糸が絡まったもう一羽は死んでいました。 このカモメも飛ぼうともがき、体力を消耗していたでしょうし、餌も食べていなかったでしょう。 カモメの体は、動かずに体力の回復を待つことを求めていたはずです。
 鳥の表情変化はほとんどありません。 口を尖らせたり唇を左右に広げて笑うこともできませんし、眉毛を吊り上げることもできません。 疲れたという表情を鳥から読み取ることは不可能です。
 動かずに体力の回復を待つためには、動かないものの上にいるのがいちばんです。 カヤックも揺れますので、バランスをとることが必要ですが、波の上にいるよりもましです。 前後左右に揺れる波の上に安定して浮かんでいるためには、こまめに水かきを動かし続けなければなりません。 たぶんカヤックを岸につけたときに岩に移ったのも、岩が動かないものだからだと思います。
 もう1つ、絡んだ釣り糸を切ってあげた時に、なぜ少しでも離れようと、つまり逃げようとしなかったのかについてです。
 釣り糸を切る時に、カモメは人の手で拘束されていました。 その状態から開放されたわけです。 つまり以前より安全な状態になったわけです。 少しでも危険から遠ざかろうと行動する必要は無かったでしょう。
 ちょっと飛んでみる、試しに行動してみる、というのは、自然界の中ではたいへん危険な行為です。 中途半端な動きは敵の目を引くだけです。 逃げることもできません。
 私にも似た経験があります。 南への渡りを開始したと思われる小鳥(エゾムシクイ?)がガラス戸に激突し、飛べなくなっていました。 捕まえようとするとバタバタともがいていましたが、一旦捕まえてしまうと静かになり、じっとしたままでした。
 下の写真は数十cmからの近接撮影です。かなり回復して元気そうに見えますが、全く飛ぶ気配はありません。
 そして一旦飛ぶと、そのまま遠くへ飛んでいってしまいました。

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2008年2月 7日 (木)

ツマムラサキマダラ

 伊丹市昆虫館の蝶を連続で紹介しているシリーズの4日目です。 今日は昨日のリュウキュウムラサキと色も雰囲気もよく似たツマムラサキマダラです。
 ツマムラサキマダラは、台湾、中国南部、フィリピン、東南アジア、インドなどに分布し、この蝶も近年になって沖縄に定着しました。 幼虫の食草はガジュマルやオオイタビなどのFicus属の植物です。
 ツマムラサキマダラはオスとメスで翅の模様が違います。 特に後翅で違いがはっきりしていて、翅の表も裏も、メスで白紋が発達し、線状になっています。

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   オス

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   オスの翅の裏

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   メスの翅の裏

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2008年2月 6日 (水)

リュウキュウムラサキ

 リュウキュウムラサキは、インドから台湾、マレーシア、インドネシア、オーストラリアにかけて広く分布します。 日本でも、温暖化と共にか、北上していて、八重山諸島では土着したようですし、鹿児島県南部では最近毎年よく見られるようです。 エフさんも、'07年6月下旬に長崎での目撃を記事にされています。

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 上はオス、タテハチョウ科ですので、足は4本のように見えます。模様の白い部分は透けているようですが、翅の表と裏の模様は、よく見ると全く違っています(この点はコノハチョウなどと同じです)。
 下は上と同じ個体が完全に翅を閉じた状態です。 色調は地味ですが、模様は複雑です。

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 翅の裏はオスとメスでほとんど差は無いのですが、メスの翅の表の斑紋のパターンは、オスに比べると複雑で、また地理的変異が大きく、次の4型があります。
【台湾型】前翅表面中室の外側の斜白帯が不明瞭。後翅中央の白斑もほとんど現れない。
【フィリピン型】前翅表面中室の外側の斜白帯が常にはっきりと現れる。
【大陸型】後角亜外縁の白い斑紋列が発達。
【赤斑型(パラオ型)】前翅の後角近くに赤い斑があらわれる。
 日本の個体は、台湾型が多いのですが、他の型も混じりますし、雑交によりいずれの型にも当てはまらないような個体のものも見られるようです。
 下は昆虫館にいたメス。フィリピン型になるのでしょうか。

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2008年2月 5日 (火)

シロオビアゲハ

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 伊丹市昆虫館の蝶シリーズ その2です。
 シロオビアゲハは、トカラ列島から東南アジア、インドにかけて広く分布する蝶です。 幼虫はミカン科の植物を食草とし、1~4令は黒と白の鳥の糞のような色で、5令で緑色になるところなどもナミアゲハに似ています。
 オス・メスとも上の写真のように翅を縦断する白い帯状の模様がありますが、メスの中には、下の写真のように、赤い斑点のあるものがいて、「ベニモン型」(=赤紋型またはII型)と呼ばれています。

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 じつはベニモンアゲハという、八重山諸島、宮古諸島から中国南部、インド、マレーシアにかけて分布するアゲハチョウの仲間がいるのですが、シロオビアゲハのベニモン型は、このベニモンアゲハにそっくりなのです。
 大阪付近にもウマノスズクサ類を食草とするジャコウアゲハがいますが、このベニモンアゲハもウマノスズクサ類が食草です。 ウマノスズクサ類はアルカロイドを持っていて、これを幼虫が食べていたベニモンアゲハやジャコウアゲハは、成虫になっても体の中にウマノスズクサの毒素が残留しています。 ですから鳥はこれらのチョウを食べようとしません。
 シロオビアゲハのベニモン型は、鳥にとっては無毒なのですが、ベニモンアゲハに体の色を似せることで、鳥などから身を守っていると考えられています。 このように、毒を持たない種が毒を持った種に似ることを、「ベイツ型擬態」と呼んでいます(ベイツはイギリスの探検家 Henry W. Bates の名前から)。
 シロオビアゲハにはベイツ型擬態を示すものと示さないものがいるわけですが、ベイツ型擬態を示す個体の方が生存上有利であれば、ベニモン型がどんどん増えるはずです。

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2008年2月 4日 (月)

コノハチョウ

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 先週は鳥シリーズになってしまいましたが、今週は伊丹市昆虫館の蝶シリーズ、今日はその1です。
 コノハチョウは、沖永良部島、沖縄本島、八重山諸島(石垣島、西表島)からインド、パキスタン、中国南部にかけて分布するチョウです。 上の写真のように、翅を閉じると枯れ葉そっくりですが、さらに、放蝶室では観察できませんでしたが、自然界では敵が近づくと体を左右に動かし、枯葉が風に揺れているように見せるということもするようです。 一方で、翅を広げると、下の写真のようにたいへん美しい色をしています。

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 この美しい色は、どのような意味があるのでしょうか。 年中葉の茂る薄暗い常緑の林の中では、仲間を認識するのに、太陽の光で輝く目立つ色が便利なのでしょうか? それとも、鳥は光るものを嫌うと言いますから、この色は身を守ることにつながっているのでしょうか?
 この蝶シリーズは、2度伊丹市昆虫館に行った時の写真を使って記事を書く予定でいます。 一度目は1月3日、晴でした。 2度目は2月2日、曇でした。
 1月3日はほとんどのコノハチョウが翅を広げていました。 そして2月2日には、ほとんどのコノハチョウが翅を閉じていました。 この違いは、羽化後の日数が関係するのかもしれませんが、私には晴と曇の違いが大きな要因のように思われました。 太陽の光の下では光って身を守り、薄暗い条件では枯葉に擬態して身を守っているのではないかという私の発想は、蝶の専門家から見れば、どうなんでしょうか?
 コノハチョウと同じように、翅の表が派手で裏は目立たない色彩の蝶は大阪付近の自然の中でも見ることができます。 ムラサキシジミもそのうちの1種です。 このブログのムラサキシジミのところで、ムラサキシジミが止まっている時は、夏には翅を閉じていて、気温が低くなってくると翅を開くと書きました。 翅を広げて体温を上げようとしているのでしょうが、それなら翅は黒っぽい方が有効でしょう。
 では、ムラサキシジミの翅の表の輝きはどのような生態的意義を持っているのでしょうか? とにかく、ムラサキシジミは夏の強い光の中では、翅を広げないということは、コノハチョウの場合と矛盾するようです。
 ところで、コノハチョウも羽化後の日数が経ってくると、際立った違いを見せていた翅の表と裏も、鱗粉が剥げ落ち、模様が透けて見えるようになってきます。 下の写真のコノハチョウは、頭を下にして枯葉に似せようとしているのですが、これでは枯葉になりきることはできません。 天は十分生きたコノハチョウに対しては、今度は捕食者の味方をして、捕食者が飢えないようにしているのでしょうか。

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2008年2月 3日 (日)

昆陽池公園

 このブログの内容は、広げすぎると際限がなくなると思い、身近な所で見られる生物の営みに限定しています。 その「身近な所」とは、大阪付近の住宅地です。
 一方で、例えば、このブログによくコメントをいただく長崎県のエフさんのブログに載る、大阪では見られないもっと暖かい所の生物、とりわけ豊かな色彩のチョウについては、大阪で見られないことを羨ましく思っていました。 エフさんのブログのチョウ、 アオタテハモドキリュウキュウムラサキクロセセリタテハモドキの夏型秋型 などを見ては、指をくわえていたわけです。
 ところがある日、ふと思いつきました。 大阪付近には、たくさんの放蝶館があるのです。 大阪府営箕面公園昆虫館、兵庫県伊丹市の昆陽池(こやいけ)公園内にある伊丹市昆虫館、そして奈良県橿原市にある橿原市昆虫館には、冬でも蝶が自由に飛びまわっている温室があります。
 これらの場所はいずれも私の家から車で1時間程度で行くことができますし、住宅地の近くです。 育てられた蝶とは言え、観察できる手軽さからすれば、まさに身近な昆虫です。
 まずは伊丹市昆虫館へ。 この昆虫館のある昆陽池公園の池にはたくさんの水鳥が来ていて、昔から多くの人が餌を与えていますので、よく人に慣れていて、鳥の近くに寄ることができます。 飛び立たなければ、本当に野生の鳥かと疑うほど慣れています。 ですから、昆陽池に行けば、鳥と蝶が両方じっくり観察できるというわけです。
 昆虫館では次々と新しい蝶が生まれ、放たれますし、来る鳥も日によって違っていますので、昆陽池公園へは今年になって2度、1月3日と昨日行ってきました。

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 上の写真(クリックで拡大します)は、1月3日に昆陽池公園で撮ったユリカモメ(ユリカモメについては、こちらの記事をどうぞ)。 そして左下の建物が伊丹市昆虫館、温室が昆虫館の放蝶室です。 その手前の木が白くなっているのは、カワウの糞のせいです。
 池に来ている水鳥たちは、既にこのブログで紹介した種類がほとんどですので、明日からしばらくの間は、放蝶室にいた蝶を紹介していきたいと思います。

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2008年2月 2日 (土)

セグロカモメ

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 上の写真は手前がユリカモメ、そして奥にいるのがセグロカモメです。 このようにユリカモメより大きなカモメの仲間を、大阪でも何種類か見ることができますが、これら大型カモメは互いによく似ているものが多く、なかなか見分けが難しいものです。
 セグロカモメは大型カモメ類のなかでは最も普通にみられる種類です。 クチバシは黄色で、下クチバシの先端近くには赤斑があります。 足は多くは桃色ですが、稀に黄色っぽいものもいるようです。 写真のように冬には頭や胸に斑点が現れます。

Segurokamome080202_1

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2008年2月 1日 (金)

カワウ

Kawau

 カワウのことは、11月28日に書きましたが、きれいに婚姻色の出ている個体に出会いましたので、再度の登場です。 婚姻色が出ると、写真のように、頭部が白くなります。
 光の条件がよく、褐色の羽根にある黒色の羽縁もくっきりと写っていて、美しく撮れました。
 (写真をクリックすると、拡大できます。)



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