メタセコイアの1枚の葉は
そろそろ12月30日出題の正解と解説をしておきます。
問題は、秋も終わりになるとメタセコイアの下には上の写真のような鳥の羽根状のものがたくさん落ちますが、メタセコイアの1枚の葉は①この鳥の羽根状のものなのか、または②この鳥の羽根状のものを構成している槍の先状のものが1枚の葉なのか、というものでした。
①と考えた方は、メタセコイアの「落葉」というくらいだから、当然1枚の葉が落ちるのだ、と考えられたのではないでしょうか。 また、②と考えられた方は、メタセコイアは針葉樹じゃなかったの? と 考えられたかもしれません。
この問題は、要はメタセコイアの葉は複葉なのか単葉なのか、という問いであったわけです。
下の写真で正解が分かると思います。 こんなものも落ちているのです。
これらの写真には、横に走る1本の枝に、①(鳥の羽根状)と②(槍の先状)が混ざってついています。 しかも、①を構成している②と、横に走る1本の枝に単独でついている②とは、どう見ても同じものです。 もし①が1枚の葉だとすると、横に走る1本の枝に単独でついている②は何なのか、説明がつきません。
正解は②が1枚の葉でした。 やはりメタセコイアは針葉樹だったんですね。
上の写真は次のように理解できます。 メタセコイアには、よく伸びる枝(これを「長枝」といいます)と、あまり伸びない枝(これを「短枝」といいます)があって、長枝では葉と葉の間隔が伸ばされ、短枝につく葉は、枝があまり伸びないために、葉と葉の間隔が詰まってしまう結果、鳥の羽根のようになってしまうのだと理解されます。
長枝も短枝も伸び方が違うだけで、枝は枝です。 新しい枝は芽が伸びてできます。 芽は葉の腋にできます。 つまり、枝は葉の付け根のすぐ上から伸びます。 もう一度写真を見てください。 鳥の羽根のように見える新しい枝の付け根には、ちゃんと1枚の葉が存在しています。
初冬にメタセコイアの下に落ちているのは、ほとんどが①の鳥の羽根状のものですが、これは上に書いたとおり、たくさんの葉をつけた短枝だったわけです。 メタセコイアは落葉樹であるというよりは、“落枝樹”だったのです。
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コメント
ウッフッフフフ~!ウワッハッハハハ~!!
投稿: わんちゃん | 2008年1月 7日 (月) 12時46分
こんにちは。
先月、私もトチノキの葉とメタセコイヤの葉のことに触れてみました。その時にそよかぜさんがお撮りになった下の2枚の写真の落ち葉を探したのですが、とうとう見つからず残念な思いをしていました。こちらで拝見できて良かったです。もう一度秋に探してみます。
トチノキの記事をTBさせていただきますね。
投稿: 多摩NTの住人 | 2008年1月 7日 (月) 15時36分
わんちゃん、楽しんでいただけて光栄です。
多摩NTの住人さん、ホオノキの新しい枝が伸びて、その先に葉が展開した様子と、トチノキの1枚の葉の比較はおもしろいですね。
投稿: そよかぜ | 2008年1月 7日 (月) 22時58分
クイズに当たると嬉しいモンですね。
投稿: わんちゃん | 2008年1月 8日 (火) 21時47分