ロウバイ
家の庭に咲いているロウバイです。 もう少し正確に言うと、ソシンロウバイ。 園芸的に改良され、花の中心部まで黄色くなったものです。
このロウバイは半日陰の場所であるため、花つきもそんなに多くなく、葉を落とす元気も無いようで、まだ黄葉が楽しめます。
ジュズダマのところで、一般的に虫媒花には雄性先熟の花が多く、風媒花には雌性先熟の花が多い傾向があると書きましたが、ロウバイは虫媒花にしては珍しく、雌性先熟です。 上の写真では、メシベは広がっていますが、倒れているオシベの葯からは、まだ花粉が出ていません。 メシベは葯の無い「仮オシベ」に周囲を取り囲まれて保護されています。
そして下、オシベがメシベを取り囲み、外向きの葯からはたくさんの花粉が出ています。 メシベは外からは見えません。
雌雄異花ではないことを確認するために、上のメシベの見えない花の断面を作ってみました(下の写真)。 ちゃんと胚珠があります。オシベに取り囲まれたメシベの柱頭は少し縮れてきているようです。
上でロウバイは虫媒花だと書きましたが、明日はこのロウバイを訪れていた虫たちのお話にします。
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コメント
「あの花はロウバイよ」って教えてもらった時、「ホンマ、蝋細工のようやわ」って思ったモンでした。
ところが触ってみて柔らかい感触に「アレッ!!」と思ったモンでした。
良い匂いがしていた記憶が・・・・
投稿: わんちゃん | 2008年1月15日 (火) 23時29分
ロウバイはあまいにおいがいいですね。
それと色も。
春が近づいてきていると感じさせてくれる花ですね。
投稿: そよかぜ | 2008年1月16日 (水) 07時06分
1月中旬、庭のロウバイの写真を撮っているうちに花芯の違いに気付き、ずっと気になっていました。
昨日やっと、これが雌性先熟らしいと分かりかけ、確認のため下記に投稿しました。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/taygeta/sz.cgi
本日、桃里さんより返信をいただき、そこで貴HPを知りました。早速拝見しましたら、私の疑問がすべてすばらしいマクロの写真と一緒に解説されていました。
感激でした! 先に、侘助の花の中にクサバカゲロウを見つけたばかりでしたので、これにもまた驚きました。これからHPいろいろ見せていただきます。
投稿: 夕菅 | 2008年2月 6日 (水) 15時26分
夕菅さんも雌性先熟に気づいておられたのですね。そのような方にこの記事を読んでいただいて、たいへんうれしく思います。
花、虫、鳥と手広くやっていますが、これから春になると、植物の記事も増えると思いますので、コメントもどんどんいただきたいと思います。
夕菅さんはHPかブログをお持ちなのですか?
投稿: そよかぜ | 2008年2月 6日 (水) 22時13分
そよかぜさん。
うれしいコメント、ありがとうございました。
残念ながら私はまだHPもブログも持っていません。愛知県の隅っこで仕事の傍ら、無農薬の庭の生物を観察してデジカメ・オートの下手な写真を撮って楽しんでいます。昨年はアサギマダラの訪問に興奮しました。
そよかぜさんのHPには掲示板もありますね。毛虫や蛾の質問も受けていただけそう、どうぞまたよろしくお願いします。
投稿: 夕菅 | 2008年2月 6日 (水) 23時47分