イダテンチャタテ
この記事は、2008年1月2日から「オオスジチャタテ?」として載せていましたが、2011年1月4日に、下の経緯により、「イダテンチャタテ」として全面的に書き直したものです。
このチャタテムシは、クヌギやケヤキなど、様々な木の幹でよく見かけます。 体長は3~4mmですが、白っぽい樹皮や地衣類の上にいると、体の迷彩模様が有効に働いて、目を凝らさないと存在が分かりません。 それに走り出すとたいへん速く、止まってくれるのを待たないと、なかなか写真には撮れません。
当初の記事でも、「お正月シリーズ第2弾は、お目出度いところで、目の出たチャタテムシの登場です。」などと書いていて、目の飛び出た様子が印象的だったのですが、チャタテムシについては詳しく書かれているところが無く、このチャタテムシについても、他のブログなどを見て、オオスジチャタテかもしれないが間違っている可能性も大きいとして記事にしていましたが、なにかしっくりこないものを感じていました。
ところが2011年の正月に、樹皮にいる虫について調べていたところ、おちゃたてむしさんのブログ「明石・神戸の虫 ときどきプランクトン」の2010年12月25日の記事「イダテンチャタテ」に出会いました。 すぐに「これだ!」と思い、読ませていただいたところ、psocodeaさんこと現在は北海道大学におられる吉澤先生などがコメントを寄せられていました。 それによると、これは Idatenopsocus属に分類されるチャタテムシで(記載論文はこちら)、和名は未発表だが、現在編纂中の昆虫目録では「イダテンチャタテ」としていることや、「イダテン」は「韋駄天」のごとく走ることからの命名であることなどが書かれていました。
すぐに吉澤先生に確認をお願いしたところ、イダテンチャタテに間違いないとのお返事をいただきました(コメント参照)。
なお吉澤先生には、今まで名前の分からなかったヤツデの葉の裏にいたチャタテムシ('07年12月29日)についてもお教えいただき、記事を変更しました。 吉澤先生にはお教えいただいたことを感謝いたします。
| 固定リンク
コメント
予告編を読むと、そちらの方が気になるじゃないですか、先に見てしまいました。
画像をクリックして拡大して、目を凝らして見ましたが、目出度い目はどれですか?
投稿: わんちゃん | 2008年1月 3日 (木) 14時13分
ちょっと虫の顔のあたりの輪郭がはっきりしなかったですね。でも、それくらい見分けにくい色をしています。
眼はわりあい大きな、飛び出た球形の部分です。
投稿: そよかぜ | 2008年1月 3日 (木) 22時15分
イダテンチャタテで間違いありません.
投稿: psocodea | 2011年1月 4日 (火) 08時41分
psocodeaさん、さっそくの回答、感謝します。
投稿: そよかぜ | 2011年1月 4日 (火) 15時42分
ネットの広がりってスゴイですねぇ・・・
投稿: わんちゃん | 2011年1月 4日 (火) 21時30分
フィールドの情報提供に関しては、アマチュアと専門家がほんとうに協力しやすくなりましたね。
投稿: そよかぜ | 2011年1月 5日 (水) 07時24分