メタセコイア
紅葉する落葉樹として、日本に自生している樹木ではカラマツが有名ですが、大阪府の平地に植栽されているものとしては、メタセコイアやラクウショウの紅葉もなかなかのものです。 この2種類はよく似ていますので、今日と明日、連続して載せますので、比較してみてください。 また、これらと比較する意味で、セコイアを明後日に載せることにします。
上の写真は、近くの公園に植えられているメタセコイアです。 今日写しました。 デジタル処理で紅葉の赤い色を強調したのではないことは、いっしょに写っている子供たちの顔の色と比べていただければ分かると思います。
1945年以前にはメタセコイアは化石としてしか、その存在は知られていませんでした。 その名前は、日本のあちこちで発見された化石に対して、大阪市立大学におられた三木茂博士により、アメリカに自生しているセコイアに似ている木として名づけられたものです。
ところが、1945年に中国の四川省で生きている木が見つかり、「生きている化石」として当時の話題をさらいました。 それから数年後には湖北省でも自生地が見つかり、これから採取した種子から育てられた苗木が日本に持ち込まれたのが、現在各地で植えられているメタセコイアの元になっています。 日本では絶滅してしまっていた植物が、また日本で育つようになったわけです。 ちなみに、日本でなぜメタセコイアが絶滅してしまったのかは謎ですが、日本のような環境はさまざまな植物の生育に適しているため、広葉樹などの進化した樹木との生存競争に敗れた結果ではないかと考えられています。
上の写真、メタセコイアの葉は対生です。 芽は葉の腋から伸びますから、葉が対生ということは枝も対生ということになります。 球果(きゅうか)の鱗片(りんぺん)も葉が変化したものですから、対生です(ラクウショウと比較してみてください)。
下は今年の4月に写したもので、たくさんのメタセコイアの球果が落ちていました。 種子を飛ばして鱗片が開いてしまっていますので、対生であることが一層よく分かります。
※ メタセコイアの花については、こちらに載せています。
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コメント
こんにちわ~
そうでしたね、子供の頃メタセコイアは植物の化石だったとして習いましたね
どんな木なのかず~~っと知らずに大人になりました。
つい最近(と、いっても7~8年前ですが)滋賀県のマキノ町のメタセコイアの並木の真ん中に立って5人で記念写真を撮ったのを思い出しました。
海津大崎の桜見物とマキノのカタクリの里と欲張った一日でした
春だったからミドリのノッポの並木道
という印象でした。
こんなにきれいな紅葉の赤い色なんですね。
投稿: わんちゃん | 2007年12月 3日 (月) 12時36分
新しい葉の時期も、明るい緑で美しい木だと思います。
たくさん植えられているのも、「生きている化石」というだけではないのでしょうね。
投稿: そよかぜ | 2007年12月 4日 (火) 01時00分