センペルセコイア
上の写真、右がラクウショウ、左がセコイア(=センペルセコイア:Sequoia sempervirens)です。 平成17年11月23日に堺市南区の荒山(こうぜん)公園で撮りました。
センペルセコイアはアメリカ合衆国西海岸の海岸山脈に自生し、大高木になります。 樹高で世界1位から3位までが、カリフォルニア州レッドウッド国立公園のセンペルセコイアです。 日本では庭園の木や記念樹として栽培されています(私の家の近くの教会にも植えられています)。
センペルセコイアの名前は、学名をカタカナにしたものです。 スギ科セコイア属に分類され、セコイア属はこの木一種ですので、単にセコイアと言ってもいいわけです。
ただ、セコイアデンドロン(Sequoiadendron giganteum:世界一体積が大きくなる木で、ジャイアントセコイアとも言われています)も有名で、昔はこの木もセコイア属に入れていたこともあり、こちらとはっきり区別したい場合には、センペルセコイアと言われています。 また、セコイアデンドロンをセコイアオスギというのに対し、センペルセコイアをセコイアメスギとも言います。 また、レッドウッド、アメリカスギなどとも呼ばれます。
さて、メタセコイアの所で、三木博士は化石植物に対し、このセコイアに似ているということで、メタセコイアと名付けたと書きました。 メタセコイアがセコイアと異なる点としては、セコイアが最初の写真のように常緑であるのに対し、メタセコイアは落葉樹であること(三木博士は化石から落葉樹であることを読み取っていました!)、セコイアの葉は互生(下の写真)であるのに対し、メタセコイアは対生であること等が挙げられます。
でも、それなら、なぜ三木博士はメタセコイアを、同じ落葉樹で明治時代から日本に植えられているラクウショウに似ているとして、「メタラクウショウ」とでも名付けなかったのでしょうか。
じつは球果の形が、メタセコイアとセコイアで、たいへんよく似ています。 もちろんセコイアは葉が互生ですから、球果の鱗片もメタセコイアのように4列に並ぶようなことはありません。 でも、セコイアの球果は、メタセコイアの球果を少しねじったような形です。
花や種子は子孫を残す大切なもの。 そう易々と変更はできません。 そのような生殖に関係する部分がよく似ているということは、系統的に近い仲間であることを示しています。
セコイアの球果の写真も撮りたくて、荒山公園のセコイアで探したのですが、見つかりませんでした。 樹高はかなり高くなっていますが、これでも若い木で球果をまだ付けないのか、高い所にだけつけて見つけられないのかは不明です。
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コメント
突っ込みいれるようで・・・
協会→ ひょっとして教会?
セコイアかメタセコイアか読めば読むほどワケワカラナイ????
投稿: わんちゃん | 2007年12月 4日 (火) 17時06分
続き
決め手は
①常緑樹(セコイア)か落葉樹(メタセコイア)か
②葉っぱが互生(セコイア)か対生(メタセコイア)か・・・ですね。
投稿: わんちゃん | 2007年12月 4日 (火) 17時10分
「教会」さっそく訂正しました。ありがとう。
セコイアとメタセコイアの違いは、慣れると雰囲気で、夏の葉が緑の時期でも遠くからでも分かるのですが、まずはわんちゃんの書いていただいた①と②でしょうね。
でも、セコイアに似た葉の木は、日本に自生しているものでもたくさんありますから、注意してくださいね。
投稿: そよかぜ | 2007年12月 5日 (水) 06時46分