ラクウショウ
生きている化石とよく言われるメタセコイアとしばしば混同されるラクウショウ(上の写真の中央:堺市南区茶山台公園にて撮影)ですが、この木はアメリカ大陸の東南部からメキシコに分布しており、日本には明治時代に来ています。
メタセコイアと比較すると、ラクウショウの方が葉が繊細で、羽のような葉を持つ落葉針葉樹であることから落羽松と名づけられました。 枝のつく角度も、メタセコイアよりも水平に近くなります。 でも、それよりもはっきりと違うのは、メタセコイアの葉が対生であるのに対し、ラクウショウの葉は互生です(下の写真)。 芽は葉の腋から伸びますから、葉が互生ということは、写真では分かりにくいのですが、枝も互生ということになります。 球果の鱗片も葉が変化したものですから、互生です。
上の写真は今年の11月17日に写したもので、球果の鱗片はまだ互いにくっつきあっていますが、12月に入ると、鱗片の間に隙間ができはじめます(下の写真)。
そして、メタセコイアの場合と違って、鱗片はバラバラになり、種子はその鱗片にくっついて散布されます(下の写真)。
日本ではラクウショウはいろんな場所に植えられていますが、長期間の水没にも耐えることができ(そのため別名をヌマスギとも言います)、湿潤地では根の周囲の酸素不足を解消するため、膝根とよばれる気根を形成します(下の写真:堺市中区土塔町の菰池にて撮影)。
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コメント
こちらのラクウショウとメタセコイアは明るい色ですね。
マツボックリと言っていいのかどうかわかりませんが、やはり微妙に違うものですね。
昔、このマツボックリを拾い集めていたとき、うっかり近くにあった犬の糞に手を出しかけました(笑)。ちょっと似てたものですから。
投稿: タロ | 2007年12月 2日 (日) 19時14分
残しておけるものは集めたくなりますね。
私の手元にもいろんな球果が自然と集まってしまいました。
シダーローズなどはお勧めですよ。
投稿: そよかぜ | 2007年12月 3日 (月) 00時01分
そうすると、
ウチの近所(といってもクルマで6分くらい)のテニスコートにある大きな高い紅い木はどっちなんやろか?と疑問が・・・・
遠めにさぁ~っと通り過ぎるときにチラッと見えるノッポの木。
メタセコイアなのか?
ラクショウなのか?
これは見に行かなあきまへんな・・・・
投稿: わんちゃん | 2007年12月 3日 (月) 12時46分
楽しようなどと思ってはいけませなんだ。
ラクウショウでした。
なじみの無い名前でした。
シダーローズなど、ほんまにバラの形をしてるんですね。
さっそく色塗って、ピンをつけてブローチにしてしまいそう・・・
投稿: わんちゃん | 2007年12月 3日 (月) 23時49分
さすがわんちゃん、行動が速い! さっそく確かめに行かれたんですね。
でもBBSで送っていただいた写真を見ると、メタセコイアですね。
メタセコイアとラクウショウの区別は、互生か対生かと球果を見れば「楽~勝」、というわけにはいかなかったようですね。
投稿: そよかぜ | 2007年12月 4日 (火) 01時09分