スカシヒメヘリカメムシ
10月10日に紹介したオオニシキソウは、秋が深まるにつれ、花も実も紅色に染まってきました。 そのオオニシキソウに、たくさんのスカシヒメヘリカメムシが集まっていました。
スカシヒメヘリカメムシの「スカシ」は翅が透けているところから。 ご覧のとおり、10月26日に紹介したアカヒメヘリカメムシに近い仲間です。
スカシヒメヘリカメムシの体長は約6mm。 アカヒメヘリカメムシの体長は約8mmで、肉眼でもカメムシと判別できましたが、このスカシヒメヘリカメムシになると、肉眼では何の仲間かよく分かりません。 わりあいよく飛ぶので、最初はハエの仲間かと思いました。
スカシヒメヘリカメムシやアカヒメヘリカメムシなどが分類されているヒメヘリカメムシ科は、みんな体長が1cmに満たない小さなカメムシですが、その他の科も含め、体長数mmのカメムシはたいへんたくさんの種類がいるようです。
オオニシキソウにたくさん集まっているスカシヒメヘリカメムシたちは、最初の写真のように交尾しているものもたくさいました。 また、幼虫も混じっています(下の写真)。
近くのクズの葉の上でも、あちこちで下の写真のような集団を作っていました。 カメムシの仲間は、どうしてこうも集まりたがるのでしょうね。
クズの葉の上では、卵も産み付けられていました(下の写真)。 おもしろい形をしています。 卵には「受精孔突起」と呼ばれている、小さなアンテナのようなものもついています。 受精孔突起は、孵化した一齢幼虫が気道を確保するためのもののようです。
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コメント
こんにちわ~
毎朝、オオニシキソウがたくさん生えてるそばを通ってますがスカシヒメヘリカメムシには気がついてません。
こうして、「オオニシキソウにはたくさんの
スカシヒメヘリカメムシが群がっているんだよ」って教えてもらって「そうか~要注意やなぁ」でもね、ちょっと前に比べるとオオニシキソウがだんだん小さくなっていってます。
卵も色は金時豆そっくり、でもブヨブヨっとしたカンジに見えます。
相当、拡大してはるんでしょうね?
投稿: わんちゃん | 2007年11月15日 (木) 14時20分
こんばんは♪
ハエみたいなカメムシ・・
いますね~正体不明な虫たちいっぱいです
カメムシと教えてもらってるからそう見えるけど
実際見たら小さくてこんなにいそいそ集まってきたら
逃げ出してしまいます
オオニシキソウも卵もいい紅色です。。。
投稿: エフ | 2007年11月15日 (木) 22時47分
肉眼で見ると、たくさんのスカシヒメヘリカメムシがいても、この時期のオオニシキソウの色とよく似ているので、歩きながらオオニシキソウを見ているうちは、たぶん見過ごしてしまうと思います。それくらいの大きさの虫です。
むしろ卵は、青い葉の上に産み付けられているものはよく目立ちます。
それと、スカシヒメヘリカメムシは特にオオニシキソウと深い関係にある昆虫ではありません。たまたまこの時期はオオニシキソウの実の汁が吸い頃だったということで、他の植物の上でも見つかります。
投稿: そよかぜ | 2007年11月16日 (金) 00時05分
こんにちわ~
そうですか、歩きながらではダメですか、
そんなにちっちゃなムシちゃんなんですね。
オオニシキソウと特定されなければなおさらアマにはお目にかかるには難しい・・・・
投稿: わんちゃん | 2007年11月16日 (金) 16時23分
逆の言い方をしますと、スカシヒメヘリカメムシの体長はオオニシキソウの果実の3倍ほどありますから、オオニシキソウの果実を見ることのできるわんちゃんならだいじょうぶです。
わんちゃんのところのオオニシキソウにもいるのかどうか、しゃがんでコロちゃんに顔を舐められないように注意しながら見ておいてください。
投稿: そよかぜ | 2007年11月17日 (土) 09時15分