アレチヌスビトハギ
アレチヌスビトハギは北米原産の帰化植物で、採集の記録は、1940年の大阪が最初です。
なかなか美しい花で、受粉のしくみは8月11日に紹介したコマツナギとよく似ています。
旗弁にある蜜標(蜜のありかを示す模様)に導かれて、昆虫が舟弁の根元に潜り込もうとすると、ポンとオシベとメシベのセットが飛び出して、昆虫の腹に打ち付けられます。 上の写真の正面を向いている2つの花は、オシベとメシベのセットが飛び出す前です。 そして下の写真の中央の2つの花は、このセットが飛び出した後です。
受粉した花からは果実ができます。 果実(豆果)は扁平で、3~6節にくびれています(下の写真)。 果実が熟すと、このくびれから切れやすくなり、果実の表面には、少し固めのカールした微毛がびっしり生えていて(写真をクリックして拡大してください)、この微毛が動物の毛や人の衣服の繊維などに絡みついて、遠くまで運ばれていきます。
※ 「アレチヌスビトハギ」の名前は、荒地に(も)生えるヌスビトハギ。 アレチヌスビトハギと同じDesmodium属のヌスビトハギは、昔から日本にある植物で、その豆果は2節からなり、盗人の足跡の形に似ているところからつけられた名前です。
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コメント
あぁ~~スッとした・・・・
ウチの近所で見るのがヌスビトハギのようで本を見るとそれでは無い。
豆果のくびれで悩んでおりました。
アレチヌスビトハギとわかり発表します。
最近は花より豆果のほうが多くなり、草むらに突っ込んでいくコロがアレチヌスビトハギの運び屋さんしてますねん・・・・
投稿: わんちゃん | 2007年9月24日 (月) 15時54分
アレチヌスビトハギがどんどん増えるのにコロちゃんも力を貸しているわけですね。
ヌスビトハギはどんどん少なくなっているのに、なぜアレチヌスビトハギはこんなに増えるんでしょうね。
投稿: そよかぜ | 2007年9月24日 (月) 22時38分
アレチヌスビトハギの方が種の数が多いから
同じように花が咲いても、片方は一つの豆果に二つだけ、もう一方は4つも5つも・・・
倍、3倍の割合で増えていって、土地を占拠されるから・・・
そしたらなんで、豆果のくびれが多いの?
と、聞かれれば「ワカラナイ」・・・・・
投稿: わんちゃん | 2007年9月25日 (火) 13時21分