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2007年9月12日 (水)

フウセンカズラの花

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 フウセンカズラは北アメリカ南部原産の、ムクロジ科の一年草です。 普通は涼しげにぶら下がる“フウセン”や、かわいいハートマークのついた種子が注目され、ちっぽけな花はあまり注目されていません。 HPやブログを検索してみましたが、花のつくりについて書かれてあるページを見つけることはできませんでした。 そればかりか、花のつくりについて書いてある本も、あまり無いようです。 でも、拡大してみると、なかなか趣のある花です。
 今回は、フウセンカズラの“フウセン”や種子は他のHPやブログに任せ、花を中心に取り上げてみました。

Fuusenkazura070909_2

 このフウセンカズラを含め、ムクロジ科の花は左右相称の傾向があります。
 もう少し丁寧にフウセンカズラの花のつくりを見ていきます。 まず、ガクは4枚ですが、左右の2枚は小さく、上下の2枚は大きくて花弁のようです。 花弁は4枚、花弁とオシベ・メシベの間には、発達して花弁状になった花盤があり、メシベとオシベを保護しています。 黄色い部分は蜜を出しているのだと思います。
 下の写真は、花盤の下半分と、メシベの様子が分かるように(結果としてあまりよく分かりませんが (^^;) )手前のオシベを2本取り除いたものです。 オシベは8本が、メシベの周囲でくっつきあっています。

Fuusenkazura070909_3

 ところで、ホオズキは、発達したガクが果実を袋状に取り囲んだものですが、フウセンカズラの“フウセン”は、いったい何でしょうか?
 下の写真は、“フウセン”の付け根を拡大したものです。

Fuusenkazura070909_4

 まだガクが残っています。 そしてクシャクシャになった花盤も!
 ということは、フウセンカズラの“フウセン”はメシベの子房そのものが膨らんだもの、つまり果実そのものです。
 こんなにみごとに空気で膨らんだ果実なんて、あまりありません。 でも、中身が空気だからこそ、あんなに急激に果実が大きくなれるのでしょうね。
 果実は種子散布のための工夫です。 フウセンカズラの果実は、種子を入れたまま、風に吹かれて地面を転げ、種子を遠くに運ぶのでしょう。

※ ムクロジ科のムクロジについては、こちらの私のHPで取り上げています。

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コメント

こんばんわ~

ウチの庭に、もう枝という枝に、捲きついて捲き付いて可愛いフウセンぶ~らぶら・・・

小さな花もたくさん咲きました。
明日、もういっぺん詳しくそのちっちゃな花を観察してみます。
小さいながらにもなかなかのもんですなぁ・

投稿: わんちゃん | 2007年9月13日 (木) 00時04分

こんばんは♪
今年はまったくフウセンカズラの
実物は見てません
花も近くでまじまじ見たのははじめてです
ムクロジの花も木が大きいので
こちらでしっかり見せてもらいました

実を入れたまま転がるフウセンカズラの実
エフの頭の中で秋風に吹かれて
すごい勢いで転がっていきました
そんな秘密が風船の空気にあったとは
ちゃんとなんにでも理由があるんですね

投稿: エフ | 2007年9月13日 (木) 22時29分

こんな花を写真でこのように説明できるのもデジカメの性能向上のおかげデス。
今回の写真は絞りをいちばん絞って写しましたので、けっこう花の奥までピントが合いました。

投稿: そよかぜ | 2007年9月14日 (金) 00時09分

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