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2007年8月22日 (水)

キンミズヒキ

Kinmizuhiki070817_1

 進物を結ぶのに用いた水引に似ているというので名づけられたタデ科のミズヒキという植物に対し、こちらは黄色い小さな花をたくさんつける細長い花穂を「金色の水引」に見立てたのでしょう。
 下の写真は花の拡大。 写真の左上にはツボミが写っています。 このツボミを見ると、5枚のガク片がぴったりくっつき合って内部を保護していますが、その周囲にトゲ状のものが並んでいます。 これらは「外がく片」と呼ばれています。

Kinmizuhiki070817_2

 下の写真は花が終わった後の様子です。 花が終わってもガク片はそのまま残り、次第に閉じてきて、種子が作られる子房の部分を保護します。 そして外ガクも発達し、かぎ状のとげとなり、動物の体にくっついて運ばれる「ひっつきむし」となっていきます。

Kinmizuhiki070817_3

※ キンミズヒキによく似ていて、全体的にほっそりしていて毛が少なく、小葉の先が丸く、林下の陰地に生える傾向のあるヒメキンミズヒキという植物もあります。 この植物については、こちらのエフさんのブログでどうぞ。

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草2 離弁花」カテゴリの記事

コメント

ちょっとご無沙汰してるうちに、
溜まってしまいました・・・

庭で咲いてる花々は結構ヒトに頼り切っているところがあるような気がしますが、

山野草はたくましいですね、
ちゃんと、くっついて運んでもらうなんて・

トゲは単なる身を守るためだけかと思っていたら、「ひっつきむし」になってですか?
ますます、カンシンしてます私。

投稿: わんちゃん | 2007年8月23日 (木) 00時16分

ひっつきむしの種類も多いですよ。
種子散布のいろんな方法:
・食べられて運ばれ、肥料つきで散布される
・風に乗って運ばれる
・動物の体にくっついて運ばれる
・はじけて自分で飛んでいく
・水に流され運ばれる
  ・
  ・
  ・

投稿: そよかぜ | 2007年8月23日 (木) 01時28分

「食べられて運ばれ肥料つきで散布される」
ふと読んで見て、経験あるある・・・

コロがカリポリ食べてるものが、電線の下に落ちてた、栴檀の種(固いんですのよ)
木津川の河川敷に栴檀の林がありまして、
鳥達が実を食べて、電線に止まって休憩したとき、糞を落とす、雨に洗われて種がコロのお口の中へ・・・
そして河川敷で土に戻る・・・という仕組み

投稿: わんちゃん | 2007年8月23日 (木) 16時44分

センダンの種(正確に言うと核果)は硬く、数珠にもしますからね。
木津川の河川敷のセンダンの林は、コロちゃんが作った?

投稿: そよかぜ | 2007年8月23日 (木) 22時29分

こんにちは。
キンミズヒキがあちこちで咲き始めましたね。詳しい説明でとても参考になります。

投稿: 多摩NTの住人 | 2007年8月25日 (土) 18時51分

現実には存在しない「金色の水引」という意味の名前も、考えればおもしろいですね。

投稿: そよかぜ | 2007年8月25日 (土) 21時41分

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