アメリカシロヒトリの羽化
アメリカシロヒトリが羽化していました。
アメリカシロヒトリは、北アメリカ原産の帰化種で、1945年に東京で発見された後、どんどん分布を広げました。 幼虫は、多くの種類の樹木の葉を食べるので、嫌われています。 下の写真は、シナサワグルミに作られた巣です。 弱齢幼虫はこのように糸を吐いて集団で生活するので、鳥やアシナガバチなどの捕食者もこの巣の中に入るのは好まないようで、幼虫の生存率が高くなっているようです。
成長した幼虫は、木から降り、低木の根元や木の下のほうの樹皮の割れ目などに入ってさなぎとなります。 そして羽化したのが最初の写真です。
アメリカシロヒトリは、卵で越冬し、その後年2~3回の発生で、成虫は5月中旬から6月と、7月下旬から9月頃に羽化します。 春の発生では、成虫の前翅には多数の小黒点があるのですが、2度目の発生からは、黒点が無く、まるで別のガのように見えます。 今回の写真は、もちろん黒点の無いタイプです。
嫌われ者のアメリカシロヒトリも、こうして成虫をじっくり見ると、なかなかかわいいものです。
※ 成虫の写真は、夕方、薄暗くなってからフラッシュ無しで写しましたので、ISO感度が高くなり、画像が荒れました。 それをサイズを縮小してカバーしていますので、下2枚の写真の拡大はできません。
| 固定リンク
「昆虫04 ガ」カテゴリの記事
- ウスイロカザリバのダンス(2014.07.02)
- アヤシラフクチバ(2014.06.20)
- カレハガ(2014.06.18)
- キアシドクガ(2014.05.28)
- ナミテンアツバ(2014.05.11)
コメント
動物 植物 生きていくための知恵には
驚かさせるばかりですね
投稿: kobayan53 | 2007年8月15日 (水) 20時10分
こんばんは♪
カイの心を凍らせた氷の女王のようです
純白の女王様
糸を吐いて巣を作って共同生活をするなんて
コンタクトを取ってるんでしょうか
はいは~い今から巣を作るから入居したい
アメリカシロヒトリさん集まれーとか
この木はなんの木?
シナサワグルミなんですね~
唸ってしまいます
投稿: エフ | 2007年8月15日 (水) 20時25分
嫌われ者のアメリカシロヒトリくんもそよかぜさんにかかったら愛しの・・・・ですね。
見たことありそうな気がしてます。
こうして写真におさまるとなかなか神秘的なシロですこと・・・
投稿: わんちゃん | 2007年8月15日 (水) 23時42分
薄暗いところでフラッシュ無しで撮ったため、色温度が高くなって(=青っぽくなって)、ちょっとまずいかな、と思っていたのですが、いただいたコメントを見ると、かえって効果があったような・・・
怪我の功名ですね (^_^;)
エフさん、アメリカシロヒトリの卵はまとめて産み付けられますから、孵化した幼虫があまり遠くに行かないで、近くの葉を食べながら糸を吐いていれば、自然に集合した写真のような状態になるわけです。
逆に言えば、誰かがどこかで生き残ることを願って、また餌の取り合いを防ぐためにも、どんどん分散する種類も多いということでしょうね。
投稿: そよかぜ | 2007年8月16日 (木) 06時25分
最近、私もアメリカシロヒトリの巣を撮ったのでブログに載せてみました。私の方ではアメリカシロヒトリの巣に訪問者がやって来たところの写真を1枚だけ・・・・。
投稿: タロ | 2007年8月17日 (金) 00時33分
タロさんのブログにおじゃまします。
投稿: そよかぜ | 2007年8月18日 (土) 06時18分
突然のご連絡失礼いたします。
私は某出版社で図鑑の制作をしているものです。貴ブログに掲載のアメリカシロヒトリの画像をお借りしたいのですが、詳細をご相談させていただけませんでしょうか。お手数ですが、ご一報いただきたくお願い申し上げます。
投稿: 野口 | 2008年10月27日 (月) 12時40分