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2007年8月31日 (金)

ノアズキ

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 ノアズキが黄色い花をたくさんつけていました(H19.8.25. 堺市南区岩室)。
 この花、よく見ないと、何がどうなっているのか、さっぱり分かりません。

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 “一般的な”マメ科の花は、旗弁、舟弁、よく弁からなり、普段は舟弁がメシベとオシベを保護していて、虫が蜜を求めて近づくとメシベとオシベが現れて、虫の腹を介して花粉媒介が行われるという、それなりに工夫されたつくりをしています。 さらにそのバリエーションがいろいろあり、例えば腹に積極的に花粉を打ちつける花として、コマツナギを紹介しました。
 今回のノアズキは、虫の背やわき腹を狙って花粉媒介しようとしているようです。 そのために、下にあった舟弁とよく弁のセットをくるりと半回転させ、舟弁の先端が上に来るようにしています。
 なにもそこまで凝らなくても、と思いますが、この方が、虫の体についた花粉を拭い去られてしまうことを防ぐことになるのでしょうか?

 ところで、栽培されているアズキに近い自生植物はヤブツルアズキとされていて、アズキの花もヤブツルアズキの花も、このノアズキの花とよく似ています。 でも、果実(=豆果)や種子の様子は違っています。
 下にノアズキの豆果の写真を載せておきます。 いわゆる普通のマメ科の扁平な豆果で、アズキのような俵型の種子を入れておくような豆果ではありません。

Noazuki070825_1

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2007年8月30日 (木)

4本の足で止まる②(ヒメアカタテハ、ナシイラガ)

 4本の足で止まるのは、トンボに限ったことではありません。 今日は蝶や蛾について。
 まずはヒメアカタテハ。 下の写真、自分の重みで花が傾き、ひっくり返りそうになりながらも、4本の足でがんばっています。

Himeakatateha

 残りの2本の足は分かりますね。 トンボのように頭部と胸部の間ではありません。
 タテハチョウの仲間、マダラチョウの仲間、テングチョウなど、4本の足で止まるチョウはたくさんいます。 でも、いつもこんなふうに4本の足で止まるのであれば、残りの2本は何に使っているのでしょうね。

 続いて、ナシイラガです。

Nasiiraga070819

 これはまた新しいパターンです。 4本のように見えますが、じつは6本の足を使っています。 前足と中足をピッタリとくっつけていますので、4本のように見えているわけです。 でも機能的には4本ですよね。
【ナシイラガの食草】
 ナシイラガの幼虫は、ナシ(バラ科)以外にも、クヌギ・クリなどのブナ科やヤマナラシ(ヤナギ科)など、いろんな葉を食べます。

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2007年8月29日 (水)

4本の足で止まる①(コシアキトンボ、チョウトンボ)

 8月21日の記事で、タイワンウチワヤンマが4本の足で止まっている写真を紹介しました。 でも、4本の足で止まるのは、何もタイワンウチワヤンマの特技でも何でもありません。 他のトンボだって4本の足で止まります。 でもこの事って、あまり知られていないようですので、今回は別のトンボさんに登場してもらって、写真でお見せしたいと思います。
 まずはコシアキトンボです。 残りの2本の足はどこにあるのでしょう。(こんな質問をしなければ、トンボが普通にぶら下がっている写真として、何の疑問も持たずに見てしまう人が多いのでしょうね。)

Kosiaki070726_1

 タイワンウチワヤンマで解説済みですから、このブログ常連の方々はすぐに発見できたでしょう。 そう、足を折りたたんで、頭部にピタッと押し付けています。
 足のことを知らなければ、頭部の後ろに縦に細長い黒い膨らみがある程度にしか思わないのではないでしょうか。 またこのために頭部と胸部の細いつながりが強調されて、このトンボの頭は取れかけて既に死んでいると思う人がいるかもしれません(この写真を見せたところ、そう言った人が実際にいたんです)。

 もう1種類、今度はチョウトンボです。

Choutonbo070819

 もう解説は要らないですね。

 トンボもたくさんの種類がいます。 どんな種類がどんな時に何本の足で止まっているかを調べていけば、おもしろい発見ができるかもしれませんよ。

 せっかくですので、本日登場の2種類のトンボについて、簡単に書いておきます。
【コシアキトンボ】
 「越秋」ではありません。 腰の部分が白く、後翅の模様も含めてその周囲が黒いため、「腰空き」トンボです。 5月~9月頃に見ることができます。 多くの場合、縄張りを作ってその中を飛び回っています。
【チョウトンボ】
 後翅が大きく、7~8月を中心に、水面の上などを行ったり来たり、ヒラヒラと優雅に飛んでいます。

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2007年8月28日 (火)

ショウリョウバッタ(体色について)

Syouryoubatta070825_1

  写真をクリックしてフォト蔵に飛び、画面上の表示サイズを変更すると、
  1600x1200 まで拡大できます。

 細く伸びた顔、長い足と、個性的なバッタです。
 乾燥気味の草原に多く、イネ科などの植物の葉を食べて暮らしています。
 ショウリョウバッタには、緑色のもの、褐色のもの、その両方が混じったものがいますが、いつもコメントをいただいているわんちゃんから、「そよかぜBBS」に褐色型(下の写真)と緑色型の写真が送られてきて、色が違うのは「なぜ」ですかという質問をいただきました。 いただいた下の写真は、ショウリョウバッタの幼虫です(翅が短い)が、幼虫だから褐色というわけではありません。

Syouryoubatta_wanchan

 「なぜ」色が違うのかという質問に簡単に答えることは簡単です。 保護色として機能しているのでしょう。 特にこれからの季節、ショウリョウバッタの生息する乾燥気味の草原は、種子生産を終えたイネ科の植物などが茶色っぽくなっている場所も増えてきます。 実際、多くの場合、緑色の個体は青い草の上に、茶色の個体は枯れ草などの上にいます。
 でも、この現象だって、ショウリョウバッタが周囲の環境の色と自分の体色を“理解”していて、体色に近い環境から離れようとしないのかは疑問です。 ひょっとしたら、ショウリョウバッタの緑色型と褐色型はランダムに発生するのですが、緑色の環境の褐色型や茶色い環境の緑色型は目立つために食べられてしまい、個体数が少なくなったのかもしれません。 このような調査は既に行われているのかもしれませんが、報告を見つけることはできませんでした。
 さらに、この「なぜ」を、どのような情報を元に、どの時期に体の色が決まるのか、という意味に取ると、おもしろいテーマですが、これも研究報告を見つけることはできませんでした。
 私の知っている昆虫の体色を決める仕組みについての報告は、アゲハチョウのサナギの色についてです。 アゲハチョウ(ナミアゲハ)のサナギには緑色と灰色がありますが、サナギは移動できませんから、目立つか目立たないかは大問題です。
 ナミアゲハのサナギの色を決める最も大きな要因は、蛹化場所の表面がザラザラか(古い枝)、ツルツル(若い枝で緑色の可能性が高い)かのようです(平賀壮太:Journal of Insect Physiology Vol.51(9),2005)。 この外、蛹化場所での食草の匂い(食草から発散する揮発性物質)、光、湿度、温度、日長などもサナギの色に影響するようです。
 色そのものが要因になっていないのはおもしろいところです。 もっとも目に入ってくる色情報と自分がいる枝の色とを区別するにはたいへんな“理解力”を要するでしょうし、昆虫の見ている色と私たち人間が見ている色とは全く違いますからね。

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2007年8月26日 (日)

ツノホコリ

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 8月22日夜から23日朝にかけて、大雨警報が出る雷を伴った激しい雨。 そして25日、ツノホコリが倒木の上で、変形体から担子体へと、その姿を変えていました。
 ツノホコリは原生粘菌類に属します。 原生粘菌類については、6月18日のタマツノホコリのところで書きました。 このツノホコリもタマツノホコリに近い仲間です。
 タマツノホコリのところでも書きましたが、原生粘菌類の変形体は、普段は湿ったところで生活していますが、胞子を散布するためには、風通しのいい場所に移動する必要があります。 でも、この移動途中に乾燥してしまっては子孫を残せません。 ですから、このように雨の後に倒木の上などに移動し、胞子を生産するわけです。

 下の写真は、上の一部の拡大ですが、チューブのようなものの表面が、白い粉のようなものに覆われています。 写真をクリックして拡大してよく見ていただくと、この白い粉のようなものには柄があります。 このチューブのようなものを「担子体」といい、小さな「子実体」が多数集まってできています。 担子体の表面の白い粉のようなもの一つひとつが子実体の「子のう」で、この中には1~2個の胞子が入っています。
 担子体の内部は粘液で満たされていて、表面の子のうが完成していない部分では透明感があります。

 このような写真に美しさを感じるのか、気持ち悪さを感じるのか、人それぞれなんでしょうね。 でも、気持ち悪さも、得体の知れないものに対する恐怖感みたいなものに発するのでしょうから、これも自然の懐の深さだと思うのですが、いかがでしょうか?

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2007年8月25日 (土)

ミズヒキ

Mizuhiki070825_1    ミズヒキには木漏れ日がよく似合う

 8月22日にバラ科のキンミズヒキを載せましたが、今回はミズヒキ。 地味な花ですが、落ち着いた美しさがあり茶花にも用いられます。
 下の写真は、花の拡大。 まばらにつく花は、上半分が赤く、下半分が白っぽいので、紅白の対照からミズヒキと呼ばれるようになったというのですが、昔の人はそこまできっちり見ていたのでしょうか?
 花弁のように見えているのはガクで、深く4裂しています。 オシベは5本、メシベの花柱は2本です。

Mizuhiki070825_2

 ガクは長持ちする傾向があることを、ニリンソウなどでも書きましたが、ミズヒキのガクも、花が終わると再び閉じて子房を守ります。 おもしろいのは2本の花柱もそのまま残り(下の写真)、先はカギ形に曲がって硬くなり、褐色になって完成した果実が動物の体にくっついて運ばれるのに役立ちます。

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2007年8月23日 (木)

ウンモンクチバ、オオウンモンクチバ

 ウンモンクチバがいます。 どこにいるのでしょう?
(ウンモンクチバを知っている人はすぐに分かるでしょうが・・・・・)

Unmonkuchiba070819_1

 ウンモンクチバは、ヤガ科シタバガ亜科に属するガで、年2回発生し、5~6月と8~9月に見られます。
 幼虫の食草は、フジ、ハギ、ニセアカシアなどのマメ科植物です。
 上の写真、止まっているところが緑のコケの上なので、目立っています。 もう少し横に止まればいいものを・・・ 下に拡大した写真を載せておきます(8月19日に岩室で撮影)。

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 ウンモンクチバの仲間は何種類かいて、よく似たものもいます。
 下は5~9月に見られるオオウンモンクチバで(5月26日に岩室で撮影)、幼虫の食草もウンモンクチバと同じマメ科。 ウンモンクチバよりやや明るい感じがします。 前翅には、特にオスでは黒点が目立ちます。

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2007年8月22日 (水)

キンミズヒキ

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 進物を結ぶのに用いた水引に似ているというので名づけられたタデ科のミズヒキという植物に対し、こちらは黄色い小さな花をたくさんつける細長い花穂を「金色の水引」に見立てたのでしょう。
 下の写真は花の拡大。 写真の左上にはツボミが写っています。 このツボミを見ると、5枚のガク片がぴったりくっつき合って内部を保護していますが、その周囲にトゲ状のものが並んでいます。 これらは「外がく片」と呼ばれています。

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 下の写真は花が終わった後の様子です。 花が終わってもガク片はそのまま残り、次第に閉じてきて、種子が作られる子房の部分を保護します。 そして外ガクも発達し、かぎ状のとげとなり、動物の体にくっついて運ばれる「ひっつきむし」となっていきます。

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※ キンミズヒキによく似ていて、全体的にほっそりしていて毛が少なく、小葉の先が丸く、林下の陰地に生える傾向のあるヒメキンミズヒキという植物もあります。 この植物については、こちらのエフさんのブログでどうぞ。

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2007年8月21日 (火)

タイワンウチワヤンマ

 トンボの足って何本でしたっけ?

Taiwanuchiwa070819_1

 
 堺市にある泉北ニュータウンは、丘陵地に作られています。 ニュータウンに続く丘陵地の谷の尽きるところ、そこに堤を築き、ため池とした所があります。 ここにはこの時期、ショウジョウトンボチョウトンボ、ギンヤンマなど、いろんなトンボが見られます。
 そんな場所で、タイワンウチワヤンマに出会いました。 タイワンウチワヤンマは、国内では沖縄、九州、四国の南部に分布していたサナエトンボの仲間ですが、温暖化の影響でしょうか、1980年代後半より、京阪神地方を中心に分布域の拡大が注目されはじめ、今はもっと広く分布するようになってきました。
 タイワンウチワヤンマは、ウチワヤンマによく似ていますが、いちばん分かりやすい見分け方は、ウチワヤンマが腹部第8節のうちわ状の突起物に黄色い部分があるのに対し、タイワンウチワヤンマのうちわ状の部分は黒一色です(上の写真)。

 最初の質問、トンボの足は、昆虫ですから、もちろん6本です。 でも、そのうちの2本を頭部と胸部の間にたたみ込み(写真をクリックして拡大し、よく見てください)、上の写真のように4本で止まっていることがよくあります。
 下の写真は、タイワンウチワヤンマを正面から写したものですが、右側だけ3本の足を使い、左側の1本は引っ込めたままです。

Taiwanuchiwa070819_2

※ 4本の足でとまるのは、タイワンウチワヤンマに限ったことではありません。 そのことはこちらで紹介しています。

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2007年8月20日 (月)

ヘクソカズラ

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 かわいそうな名前を付けられていますが、臭いさえ気にしなければ、なかなか繊細で美しい花です。
 花の断面を拡大すれば、もっと繊細。 この花のつくりを受粉という視点から考えてみました。
 まず花冠の内側には腺毛がびっしり。 これは飛翔能力のあまり無い、つまり花粉を遠くに運んでもらえない小さすぎる虫が花の奥にまで侵入することを拒否しているのではないでしょうか。
 オシベは、花冠の内側のいろんな高さのところについています。 そして、付け根近くから二股に分かれた長い花柱には突起がいっぱい。 どこででも受粉できそうです。 これは、この花冠の中に入って中を移動する虫に受粉を託すしくみだと思われます。
 この日、私の見ているヘクソカズラでは、ツマグロキンバエが花に潜り込み、しばらくしてから出てきて、また傍の花に潜り込んでいきました。 ちょうどヘクソカズラの花のサイズにピッタリの大きさの昆虫のように感じました。

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※ ヘクソカズラの果実については、こちらで記事にしています。

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2007年8月19日 (日)

アサマイチモンジ、ダイミョウセセリ

Asamaichimonji070513

  アサマイチモンジ

 昨日の解答です。 コメントの中で正解をいただいてしまいましたが、一昨日の写真の2種類のチョウは別種、しかも科が違います。 コメントでいただいたように、アサマイチモンジ(コメントではイチモンジチョウだといただきましたが、それに非常に近いアサマイチモンジだと思っています)はタテハチョウ科の蝶です。 そしてダイミョウセセリはセセリチョウ科。 科が違うということは、かなりの違いです。 それにしては、翅の黒地に白模様の配置、翅の縁が白いところなど、ほんとによく似ていると思いませんか?

Daimyouseseri070729

  ダイミョウセセリ

 翅の模様の違いは、鱗粉の色の違いです。 鱗粉の色の違いは、鱗粉形成細胞の中でどんな遺伝子が働き、どんな色物質を作るかで決まります。 鱗粉形成細胞でどんな遺伝子が働くかは、その細胞の置かれた位置情報によります。 もちろん、位置情報もある種の遺伝子が作り出す物質の濃度勾配でしょう。
 生物の発生において、位置情報はとても大切なものですが、蝶の翅の模様は、位置情報に基づいたパターン形成の様子を、色として見ることができるのだ、ということになります。
 生物の遺伝子は、同じ起源と考えられるよく似た遺伝子が他の遺伝子との関わりの中で違った形質を支配することがよくあります。 しかし、このこととは逆に、蝶や蛾の翅の模様を見ていると、眼状紋や帯状・線状の模様の走り方など、科を超えて似たパターンがよく現れます。 たぶん科を超えて普遍的に存在する共通の遺伝子が同じように働いているのでしょうね。

 せっかくですから、アサマイチモンジとダイミョウセセリについて、紹介しておきます。

Asamaichimonji070617

  アサマイチモンジの翅の裏
 アサマイチモンジは、これによく似たイチモンジチョウより産地は限定されるというのですが、私の家の近所では、こちらの方がずっとたくさんいるようです。 幼虫の食草はスイカズラです。
 

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  ダイミョウセセリの顔
 ダイミョウセセリの幼虫の食草は、ヤマノイモ、オニドコロなどのヤマノイモ科の植物です。 この写真を見て、関東地方の人は「アレッ」と思ったかもしれません。 伊勢湾から福井県に至るゾーンを境にして、東側のダイミョウセセリの後翅には白帯がありません。

 今日は、蝶や蛾で、かなり離れた種類でも翅の模様に似たパターンが見られることがあり、それは種を超えて広く存在する(元は)同じ遺伝子によるのではないか、というお話をしました。

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10,000人を超えました。

 サイドバーのカウンターが、今日8月19日、ついに10,000を超えました。
 今年の1月20日にこのブログをスタートさせ、4月中旬からは土日に撮りためたものを紹介していくスタイルでほぼ毎日の更新とし、次第に訪問していただく人の数も増えてきています。
 やはり多くの人に見てもらえるのはうれしいことです。 ありがとうございました。 10,000人目は誰だったんでしょうね?
 私としては、どんな方に見ていただいているのか、どこでこのブログをお知りになったのか、非常に興味があります。 まだ一度もコメントを送っていただいていない方、簡単な感想、疑問質問、何でもけっこうですので、ぜひコメントをお寄せください。 もちろんご自身のブログやホームページをお持ちでない方大歓迎です。 この記事の下の「コメント」の所をピッとクリックしていただくと、コメントを書いていただけますから。

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2007年8月18日 (土)

クサギの花

Kusagi070817_1

 クサギの花が咲いていました。 これから9月まで咲き続ける事でしょう。
 アキノタムラソウヤブガラシと、雄性先熟の植物を紹介してきましたが、このクサギの花も、雄性先熟です。
 上の写真、前方に伸びているのはオシベ。 メシベは下に曲がっていて、いかにも受粉を避けているようです。
 下の写真、花弁の様子を注意深く見ていただくと、上の写真よりも古い花だというのがわかります。 花が2つ並んでいますが、手前の方がより古い花です。 今度はオシベがメシベのジャマにならないようにとばかり、曲がってしまって、前に突き出しているのはメシベです。 メシベの先端をよく見ていただくと、手前の花のメシベの先が上下に分かれています。 これでやっと受粉できるようになったわけです。

Kusagi070817_2

 

※1 オシベとメシベのこのような変化は、同じ属のヒギリなどでも見ることができます。

※2 クサギの果実については、こちらで記事にしています。

◎ どちらでしょう? (正解はこちら
 下の2枚の写真の蝶は、同種(つまり少し様子が違うのは個体差)でしょうか、別の種類でしょうか。
 (ヒント)今回は、以前紹介したアブがハチに似ることで身を守るなどの擬態などは、関係しません。

Butterfly1 Butterfly2

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サイドバーの「カレンダー」について

 サイドバーのカレンダーの機能を強化しています。 「←」や「→」で月を移動できるのはもちろんですが、特定の日にマウスオーバーさせると、その日の記事のタイトルが吹き出しに表示されます。 ですから、過去の記事を探す時に、おおよその月日が分かっている場合は、カレンダーで探すことができます。 また、「この時期にはこんな記事が・・・」という見方もしていただけます。
 また、過去の記事のページに行くと、カレンダーもその月のカレンダーに変化しますから、その記事前後の記事を見るのにも便利です。

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2007年8月17日 (金)

オオメカメムシ

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狙うはあの花の蜜!

 顔から受ける私の印象は、ギャング・キッド(写真をクリックして拡大し、じっくり見てやってください)。 移動の時はチョコチョコチョコッと、けっこう速く動きます。
 オオメカメムシは、雑食性で、アリやハムシなどの小さな昆虫を捕らえて食べたり、植物の汁も吸うといわれていますが、この日(8月11日)は、ヤブガラシの蜜を吸いに来ていました。

Oomekamemusi070811_1

上から見ると、カメムシだというのが分かります

 オオメカメムシは、アザミウマ類、コナジラミ類等、農業にとっての多くの種類の小さな害虫や、葉を食害するガの幼虫の卵なども捕食します。 このため、オオメカメムシを大量に増殖させ、生物農薬として利用する研究も進められています。

 蜜はどんな昆虫にとってもエネルギー源(蜜を吸えればの話ですが)。 蜜をたくさん出してくれるヤブガラシには、さまざまなハチの類をはじめとして、いろんな昆虫が吸蜜に訪れます。
 もう1種類、ヤブガラシに来ていた虫を紹介しておきましょう。 普段はウリ科の葉を食べているウリハムシです。

Urihamusi070817

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2007年8月16日 (木)

ヤブガラシの花

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 この時期、ヤブガラシの花には多くの虫たちが訪れています。 上の写真、長いストローで蜜を吸っている虫ちゃんのことは、明日のお楽しみに(何の仲間か予想しておいてくださいね)。 今日は花のほうに注目してください。
 上の写真の花、蜜があふれんばかりに花盤(淡紅色の部分)から出ていて、柱頭も花粉がくっつきやすいように湿っています。 でも、オシベも花弁もガクも見あたりません。
 多くの植物は、自家受粉を避けるいろんな工夫をしています。 その1例をアキノタムラソウで、雄性先熟の花として紹介しました。
 じつはヤブガラシも雄性先熟の花です。 上の写真は雌花の働きをしている時期で、この状態以前に、雄花の働きをしている時期があります。 それが下の写真です。
 ヤブガラシの花では、ガクは退化していてもともとありません。 緑色の花弁は、最初は水平に開いていますが、次第に垂れてきて、やがて落ちてしまいます。 オシベからは花粉がたくさん出されています。 メシベはありますが、1枚目の写真と比べると、かなり短い状態です。 花盤から蜜が出ているのは同じですが、花盤の色は雌花の機能をはたす時よりは濃いようです。

Yabugarasi070811_2

 今日紹介している写真を撮ったのは、10時前後。 ヤブガラシの花は朝開き、花弁は午前中に散り落ちてしまいます。
 ところで、2枚目の写真では、花のつき方も分かります。 伸びてきた茎の先端に花がつき、それ以上伸びられなくなったので、花の下から左右に枝が出て、その枝の先にツボミができて、ということを繰り返すのが、ヤブガラシの花のつき方です。

 ヤブガラシには実がなる株とならない株があって、これもおもしろい話なのですが、話が長くなりすぎますので、またの機会にします。 一言だけ言っておくと、両者は花のつき方にも微妙な違いがあって、今回の写真は実のなる株の花です。

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2007年8月15日 (水)

人気ランキング070815

 サイドバーに過去4ヶ月【今回は5月(1日)から8月(昨日まで)】でアクセス数の多かった記事を、「人気記事ランキング」として紹介しています。 1ヶ月前と比較すると、4月に人気のあった記事が多く、それらの記事が消えたこともあって、大きく変動しています。 今回はハスシリーズが好評だったようですね。
 8月15日現在の人気記事ランキングを記録として残しておきます。 今後どのように変化していくのでしょうか?
  1位:ムシクソハムシ
  2位:クマゼミの抜け殻の白い糸の正体は?
  3位:ハスの花が開くときの音
  4位:ヒメボタル・オバボタル
  5位:ハスの葉の上で水が沸騰!?
  6位:ハスの花
  7位:ニリンソウ
  8位:クサカゲロウの幼虫
  9位:トゲヒゲトラカミキリ
 10位:コマユバチ

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2007年8月14日 (火)

アメリカシロヒトリの羽化

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 アメリカシロヒトリが羽化していました。
 アメリカシロヒトリは、北アメリカ原産の帰化種で、1945年に東京で発見された後、どんどん分布を広げました。 幼虫は、多くの種類の樹木の葉を食べるので、嫌われています。 下の写真は、シナサワグルミに作られた巣です。 弱齢幼虫はこのように糸を吐いて集団で生活するので、鳥やアシナガバチなどの捕食者もこの巣の中に入るのは好まないようで、幼虫の生存率が高くなっているようです。

Amerikasirohitori060729

 成長した幼虫は、木から降り、低木の根元や木の下のほうの樹皮の割れ目などに入ってさなぎとなります。 そして羽化したのが最初の写真です。
 アメリカシロヒトリは、卵で越冬し、その後年2~3回の発生で、成虫は5月中旬から6月と、7月下旬から9月頃に羽化します。 春の発生では、成虫の前翅には多数の小黒点があるのですが、2度目の発生からは、黒点が無く、まるで別のガのように見えます。 今回の写真は、もちろん黒点の無いタイプです。

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 嫌われ者のアメリカシロヒトリも、こうして成虫をじっくり見ると、なかなかかわいいものです。

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※ 成虫の写真は、夕方、薄暗くなってからフラッシュ無しで写しましたので、ISO感度が高くなり、画像が荒れました。 それをサイズを縮小してカバーしていますので、下2枚の写真の拡大はできません。

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2007年8月13日 (月)

アメリカオニアザミ

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 堺市内でもアメリカオニアザミをあちこちで目にするようになってきました(写真は堺市南区富蔵で撮ったものです)。
 アメリカオニアザミは、ヨーロッパ原産の帰化植物で、最初、北海道で確認され、どんどん南下してきています。 地球温暖化とは逆のようですが、単純に分布を広げているということだと思います。
 全体的に刺がよく発達しています。 羽状に深裂した葉の縁に刺があるのはもちろん、茎にもひれが発達していて、そのひれにも硬い刺があります。
 上の写真の中央に写っている頭花(ひとつの花のように見えているもの)は、じつはたくさんの花の集まりであることはご存知だと思いまが、それぞれの花(筒状花)の間には細長いりん片があります。 花が終わるとこのりん片が目立ってきて、ドライフラワーのような姿になります(下の写真)。 このりん片に守られて、種子は成熟していきます。

Amerikaoniazami070729_2

 種子が完成すると、それぞれの種子が白い冠毛を広げ、いちどに体積が増えます(下の写真)。 後は風に乗って種子が散布されるのを待つばかり。
 今回も全ての写真はクリックしていただくと拡大できます。 下の写真を拡大してよく見ていただくと、冠毛の1本は、さらにたくさんの枝を羽状に出しているのが分かります。 これはアザミ属の特徴の1つになっています。

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【おまけ】
 下はこのアメリカオニアザミにいたゴボウゾウムシです。 写真を撮ろうとすると落ちてしまいましたので、写っている葉はアメリカオニアザミの葉ではありません。
 ※ ゴボウはアザミに近い植物です。

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2007年8月12日 (日)

ルリモンハナバチ

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 8月11日、堺市南区岩室にルリモンハナバチがいました。 ヤナギハナガサの群落があるのですが、そこで5~6頭でしょうか、追っかけあったり、花から花へ蜜を求めて移動したりと、行ったり来たりしていました。
 活発なハチで、なかなか近づかせてくれません。 写真は420mmの望遠で撮ったうえでトリミングしています(写真はクリックすると拡大できます)。
 ルリモンハナバチはコシブトハナバチ科のハチで、幼虫はケブカハナバチ属(Anthophora)などの巣に労働寄生する(=幼虫を育ててもらう)ことが知られています。
 黒色に青色の短毛が生えている美しい珍しいハチですが、離れて見ると黒っぽいハチにしか見えませんから、案外見逃している場合もあるのかもしれません。 この日も、よく行くコースの途中でtumumasiさんにお会いし、こんなのいるよと教えていただいて分かった次第です。

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flair 1年後の記事はこちら

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2007年8月11日 (土)

コマツナギの花

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 コマツナギの名前は「駒(こま)つなぎ」から来ていると言われています。 草のように見えていますが小低木で、そのために引き抜きにくく、馬(=駒)をつないでおいても大丈夫ということですが、本当に馬の力に対抗できるのか、私はあまり信用していません。
 今日はこんな語源の話に馬力をかけるつもりはなくて、花とくればやはり受粉についてです。
 下の写真は花穂の一部を拡大したものです。 マメ科であることはお分かりいただけると思います。

Komatunagi070805_1

 上の写真の中央の、正面を向いた花に注目してください。 「旗弁」(立っている花弁)の中央が白くなっています。 この部分を蜜標といって、虫たちに蜜の場所を教える役割をしています。 メシベとオシベは見えていません。
 正面に突き出した花弁は、突き出していますのでピントがボケていますが、下にある「舟弁(しゅうべん)」と左右の「よく弁」から構成されていて、メシベもオシベもここに収納されています。
 さて、虫は蜜標に導かれ、蜜を求めて旗弁・よく弁の間から舟弁に入ろうとします。 その時、一瞬の出来事ですが、バシッと(ほんとうはこんな音はしませんから・・・)下からオシベとメシベの束が持ちあがり、昆虫の腹にたたきつけられます(下の写真)。 ここで新しい花粉を昆虫の体の下部につけるとともに、既についていた花粉で受粉するわけです。
 上の写真と下の写真をよく見比べてください。 2枚の写真は、写す角度はわずかにずれてしまいましたが、同じ花を同じ倍率になるように写してあります。

Komatunagi070805_2

 受粉の終わった花は、旗弁がメシベを包み込むようになり、斜め下に垂れ下がってきます。 2枚目の写真で、正面を向いた花とその下の花との間に空間があるのは、そのためです。
 みなさんも今度コマツナギを見つけたら、虫になったつもりで細~い棒を花弁の間に差し込んでみてください。 きっとその勢いに驚かれると思います。 が、もう一度いちばん最初の写真を見てください。 もう“バシッ”の前の花か“バシッ”が済んだ花かは分かりますね。 もちろんこの変化は、それぞれの花で1回限りです。
 1枚目の写真の花は全部“バシッ”が済んだ花です。 ですから、こんな花にいくら棒を突っ込んでも何も変化は起こりませんから。
 1枚目の写真、“バシッ”は私がやったんじゃないですよ。 みんな虫たちがやったんですよ。 そして下からどんどん実ができてきています。
 虫たちはバシッとされても、驚いて、もう近寄るのもいやだ! とはならないようですね。 バシッとされるのが快感だったりして・・・

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「検索」について

 「あの記事をもう一度読みたいが、いつの記事だったかな?」とか、「これは記事になったことがあったかな?」など、過去の記事も大切にしたいと思い、検索ボックスを2ヶ所、サイドバーの中ほどと一番下に設置しています。 両者の検索機能はかなり違いますので、うまく使い分けていただくために、説明しておきます。

 中ほどにある「サイト内検索」は、この「そよ風のなかで」の記事を検索するためのもので、検索は速くて検索文字には色が付けられていて便利です。 スペースを空ければ、AND検索もできます。

 サイドバーの一番下の検索ボックスは、初期設定が「プログ全体を検索」になっています。 これは世界中のブログからキーワードを検索するモードです。 試しに「アゲハの幼虫の眼」で検索すると、わんちゃんのブログにヒットします。
 検索対象を「このブログ内で検索」にすると、上の「サイト内検索」とよく似た機能になります。 また、「ウェブ全体から探す」にすると、検索対象がブログに限らず、ホームページなどにも広がります。

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2007年8月10日 (金)

コスズメ

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 流線型の体に白い脚、なかなか魅力的です。 スズメガの仲間は、昼間止まっている個体に近づいてもなかなか逃げません。 どっしりとかまえています。 でも飛ぶとなると、力強い飛び方をします。 形態といい、行動パターンといい、ハッキリしています。
 下は顔の拡大です。 私はフルーツコウモリの顔を連想しました。

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 幼虫は、オオマツヨイグサなどのアカバナ科、ノリウツギなどのユキノシタ科、ノブドウ・ヤブカラシなどのブドウ科など、わりあいいろんな植物を食べます。

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2007年8月 9日 (木)

ガガイモの花

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 ガガイモの花が咲いていました(堺市南区岩室)。 このガガイモの花、径12mm前後の小さな花ですが、硬くしっかりしていて、その花のつくりは、一見普通の花のように見えますが、驚くほど複雑です。
 下の写真は、花の中心部を写したものです。 合弁花の花冠の内側は長毛を密生していて、その中央にメシベがあります。 メシベは下に行くほど円錐形に膨らんでいくように見えますが、これは子房の膨らみではありません(後から説明します)。
 オシベは? 一見それらしいものは見当たりません。 かわって白いスペード形のものがメシベの周囲を取り囲んでいます。 そして“スペード”の間には黒褐色の小さなものが見えます。

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 じつはオシベとメシベはくっつきあって、一体化しています。 これがガガイモ科の特徴で、「ずい柱」と呼んでいます。 メシベの下部が膨れているように見えていたのは、このずい柱の部分です。 “スペード”はオシベの葯の先端が変化したものでしょう。
 下の写真は花冠の一部を取り去ったものです。 正面から見ると、光のかげんで“スペード”は見えにくくなりましたが、今度はその間にあった黒褐色の小さなものはよく分かります。 ここから左右に細い腕が伸びていて、薄い膜の下の黄色い楕円形のものにつながっています。
 黒褐色の小さなものの下には溝があって、その下には蜜が光っています。

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 蜜を飲もうとして虫たちが溝に沿って口などを入れたり潜り込んだりして引き上げるとき、何が起こるでしょうか? 私は虫の代わりに細~い棒でやってみました。 その結果が下の写真です。

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 薄い膜を破って、黄色い卵形のものが2つつながったものが飛び出てきました。 これは本来、虫の体にくっついて運ばれるべきもので、「花粉塊」と呼ばれています。 つまり花粉のかたまりで、一度にたくさんの花粉を運んでもらおうとしているわけです。
 下の写真は、この花粉塊をものさしの上に置いて撮ったものです。 目盛は1mmです。

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 話を少し戻します。 太くなっている部分は、オシベとメシベが一体化した「ずい柱」だと言いました。 では、子房はどこにあるのでしょうか?
 下の写真は、花の断面です。 花粉塊も写っています。
 写真で、ずい柱の下部に空洞がみられます。 その空洞に2個、メシベとつながっているものがあります。 これが子房なのです。

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 以上、ほんとうに手の込んだつくりの花だとは思いませんか? これだけ複雑に作ったのだから、さぞかし受粉の効率はいいのだろうと考えたくなりますが、実際は、たくさんの花をつけるのに、実はほんのわずかしかできません。 そのかわり、できた実は、花粉塊のおかげでたくさんの卵細胞を受精させることができ、たくさんの種子の入った大きな実ですが・・・
 花の数と実の数を比較すると、いったいこの花は何をねらって進化の道筋を歩んできたのかと、不思議に思います。

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2007年8月 8日 (水)

アオバハゴロモ

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 アオバハゴロモの羽化が、どんどん進んでいます。 ここでも羽化したばかりの個体が4頭、ほぼ等間隔に並んでいましたが、そのうちの1頭がクサカゲロウの幼虫に捕らえられました。 そして、そのクサカゲロウの幼虫がカムフラージュに使っているのが、アオバハゴロモが幼虫時代に自身のカムフラージュのために作っていたロウ製の“綿クズ”。 ややこしい話です。

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2007年8月 7日 (火)

ハスの葉

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 ハスに人気があるようなので、昨日に続いて・・・
 昨日の記事に対して、ハスの葉の真ん中には穴があいているのか、という質問をいただきました。 上は若いハスの葉を写したものですが、写真をクリックして拡大していただいても、肉眼で見えるような穴は見えません。
 でも葉柄の断面を見ると、大小さまざまな穴があいています。 下は乾燥したハスの葉柄の断面です。

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 この葉柄の穴を通る空気がレンコンの穴につながることは7月13日の記事で紹介しましたが、穴がそのままつながっているわけではありません。 節を境に穴の配列は変化しますので、葉柄の穴とレンコンの穴は、並び方が全く違います。
 ところで、ハスの葉の先は分かりますか? 普通の葉に尖った先端があるように、ハスの葉にも、ちゃんと尖った葉の先端があります。 もう一度写真を見てください。中央部から葉脈が八方に伸びていますが、1本だけ、白っぽい色の円形の中央部から出ている、明らかに他の葉脈と違うものがあります。 これが主脈で、葉の先端につながっています。
 上の写真は、葉が展開する前の様子も分かりますが、このとき、葉の先端は必ず上を向いています。

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2007年8月 6日 (月)

ハスの葉の上で水が沸騰!?

 ハスの葉の上で水が沸騰しているような現象を見かけたが、あれは何かという質問をいただき、7月13日の記事で解説しました。
 昨日、蓮田に行って、この沸騰しているような現象を動画に収めてきました。

Hasu11  写した時間は午前11時頃、天気は晴、かなり気温は上がっていたと思います。 試しに水を葉の上に載せて、激しくブクブクするのを確認してから撮影を始めましたので、最初の勢いは衰えています。
 観察するには若い葉の方がいいようです。
 動画へのリンクが外れていましたので改めて動画を挿入しました。(2013.8.13.)

(以下は 2013.8.13.に追記)
 この現象はハスの葉柄の中を気体が上昇してくることによります。 下はその葉柄の断面です。 気体の通る大きな穴があることが確認できます。 なお、白い物質は、ハスの組織が傷を塞ぐために分泌したものです。

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 この穴を気体が上昇してくる様子も、動画にしておきました。

 大阪市立大学付属植物園では、この葉柄を乾燥させ、ストローとして配布されていました。 下がそのストローです。

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2007年8月 5日 (日)

オオトモエ

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 今日、オオトモエに出会いました(堺市南区岩室)。 ヤガ科シタバガ亜科に属するガで、幼虫の食餌植物はサルトリイバラやシオデなどです。
 「トモエ」は前翅の丸い巴マークからですが、後翅の模様もおもしろく、翅が2枚重なっているように見えます。
 ちょうど羽化の時期に出合ったらしく、700m位の距離を歩く間に、数百メートルおきに3頭に出会いました。近づくと、ヒラヒラと5mほど飛んでは止まります。 じっとしている方が見つかりにくいのに・・・ 飛んだ個体以外にも、じっとしていた個体もいたのかな?
 久しぶりに約10cmの大型のガに出会うことができました。

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2007年8月 4日 (土)

アキノタムラソウ

 まだ夏の真っ盛りですが、アキノタムラソウの花をあちこちで見かけるようになりました。 これから11月頃まで咲き続けます。
 どこにでもある野草ですが、拡大してみると、普段は気づかなかった美しさも発見できます。

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 上の写真、茎やガクに腺毛(ネバネバを出す毛)がきれいに並んでいます。 そして花には長短の柔かそうな毛。 ぜひ写真をクリックして、拡大してご覧ください。 ちょうどキタヒメヒラタアブのメスが写真に協力して、アクセントになってくれました。

 キタヒメヒラタアブが舐めているのは、突き出したオシベ。 花粉を舐めているのでしょう。
 アキノタムラソウは野生のサルビア(学名は Salvia japonica つまり「日本のサルビア」)ですが、サルビアのオシベは2本しかありません。 そして、アキノタムラソウの2本のオシベは、面白い動きをします。

 下の写真、正面を向いた花が3つ写っています。
 3つの花の中では、中央の花が最も若い花です。 2本のオシベは、その上にあるメシベにピタッとくっつき、葯は下に向いて開いています。 ちょうど花に潜り込んで奥の蜜を吸おうとする昆虫の背中に花粉がつくようになっています。 この花も、花粉はほとんど出尽くしたようです。 写真ではメシベが分かりにくいかと思いますが、メシベの先が閉じているからです。

 中央の花よりもう少し古い花が右側の花です。 花粉を出し尽くしたオシベは、メシベから離れます。 今度は花の上にあるメシベは分かりやすいと思います。 メシベの先端は上下2つに分かれていますが、それらがまだくっつきあっているのが分かっていただけるでしょうか?

 さらに時間が経ったのが左の花です。 めしべの先端が、大きく口を開くように上下に分かれて、その内側を露出させています。 これでやっと、受粉できる状態になったわけです。 写真を拡大してよく見ていただくと、そこに数個の花粉がくっついています。

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 花は生殖器官です。 遺伝子を交換するために咲くのですから、自分のメシベに自分の花粉を付けても(自家受粉しても)、あまり意味がありません。 植物は自家受粉を避けるために、いろんな工夫をしているのですが、アキノタムラソウでは、オシベとメシベの成熟の時期を変えています。 まずオシベが成熟し、花粉を出し尽くしてから、メシベが受粉できるようになるわけです。 同様なしくみは、ヤブガラシなどでも見られます。

 ところで、左の花の上には、腺毛のネバネバに捉えられて干からびてしまった小さな虫も写っています。 こんな小さな虫が花の中に入ってくると、花粉を運んでもらうことはできず、蜜を盗まれるだけです。 ただ食いは許さないアキノタムラソウの強さです。

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2007年8月 3日 (金)

アカイロマルノミハムシ

Akairomarunomihamusi070729

 7月29日、「堺自然ふれあいの森」で、ノアザミの葉の上にいるアカイロマルノミハムシを見つけました。 3mm少しの体長しかありませんが、この色ですから、遠くからもよく目立ちます。
 近づくと、葉の裏に回りましたが、そっと葉をめくっても、そのままじっとしてくれていました。 なかなかかわいい顔をしています。
 名前は、「赤色の丸い、蚤のように小さな、葉を食べる虫」から来ているのでしょう。 安易なネーミングのようですが、よく特徴を現していると思います。
  アカイロマルノミハムシの食草はアザミです。 こんな小さなハムシが、硬いアザミの葉を食べるのも不思議な気がしますが・・・。 触角をよく見ると、基部の4節は赤褐色をしていますが、そこから先は暗い色をしています。
 アカイロマルノミハムシに似たハムシに、オオアカマルノミハムシとオオキイロマルノミハムシなどがいます。 名前のとおり少しだけ大きく、よく似ていますが、食草が違いますし、脚の色や触角の様子などで区別できます。

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2007年8月 2日 (木)

ヒゲナガカメムシ

Higenagakamemusi

 6月12日の記事で、クリの木に来ていたヒゲナガカメムシを紹介しました。 しかし、その時にも書きましたが、普通はエノコログサなどのイネ科やスゲ類の穂の汁を吸っていることが多いカメムシです。 ここ(堺市南区岩室)でも、たくさんのヒゲナガカメムシがエノコログサに集まっていました。
 カメムシの仲間は、幼虫も成虫と同じように動きますし、幼虫と成虫がいっしょに生活する場合も多くあります。 上の写真でも、一回り小さい、翅の短い個体は幼虫です。
 下の写真は、広い範囲を写したものですが、たくさんいることが分かっていただけると思います(写真をクリックすると拡大します)。 さて、写真には何頭のヒゲナガカメムシが写っているでしょうか? (答は・・・ 私にも分かりません。 だって、ず~っと遠くにもいるんですから・・・)

Enokorogusa

(以下、8月4日に追加)
 コメントで、エノコログサにヒゲナガカメムシの吸えるような汁があるのか、という質問をいただきました。 この場所の方が皆さんにも読んでもらいやすいと思い、記事を追加する形にします。
 同じイネ科のお米でもいっしょですので、イメージを持ってもらいやすいお米で説明することにしましょう。
 籾殻の中での変化なので、見る機会はあまり無いのですが、私たちの食べているお米は胚乳、つまり「胚(=まだ赤ちゃんとも呼べない発生初期の状態)の栄養分」なのですが、この部分は、まだ実が完成していない頃は、ジュース状なのです。 栄養分が水に溶けてどんどん運ばれてきて、次第に水分がなくなって、私たちのよく知っているお米になるわけです。
 ちなみに、野生のイネが栽培種になるときに、大きな変化が起こっています。 それは、実が完成しても落ちないということで、だから収穫が容易になるわけです。
 エノコログサのような野生のイネ科では、ダラダラと花が咲き、完成した実から地面に落ちていきます。 つまり、穂に残っている実がまだ柔かい状態である確率は高くなるわけです。
 ヒゲナガカメムシは、ストロー状の口を、私たちの知っているお米のようなかたい実に突き刺しているのではありません。そうなる前のジュース状のものを飲んでいるのでしょう。

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2007年8月 1日 (水)

蓮田の緊張②

Tonosamagaeru

 上の写真、一見のどかな風景。 しかしよく見ると・・・ 写真左下から、虫がトノサマガエルの方へ!
 カエルの眼は、動いているものしか見えません。 自分が動けば、相対的に周囲の景色が全て動きますから、じっとしているに限ります。 餌が自分から近づいてくる・・・ トノサマガエルにとっては、理想的な状況になってきました。

 春、初めに出るハスの葉は写真のような浮葉で、葉が混んでいない場所では、浮葉はかなり遅くまで残っています。

(撮影裏話)
 水面ギリギリの絵を撮りたかったのでファインダーは使えず、液晶モニターは強い日差しの中でほとんど見えず、カンで撮っている横で、いつも側にいる愛犬サクラが溝にはまってしまうわのテンヤワンヤ。 もう少し虫がちゃんと写っているハズだったんですが・・・ ようやく写っている状態で、ピントがボケて種の判別どころではありません (^^;)

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