アワダチソウグンバイ
第二次大戦後、日本で急激に増えたセイタカアワダチソウも、かなり落ち着いてきて、日本の植物の仲間入りをしそうな感じになってきました。 ということは、この植物を食害する生物が出現したということです。 その代表格が、このアワダチソウグンバイです。 1999年に南米から侵入してきたこの虫は、近畿圏からどんどん分布を広げています。
大きさは3mm前後、細い口を植物組織につき刺して汁を吸います。 6月16日に観察したセイタカアワダチソウでは、あちこちの葉に1頭ずついただけ(下の写真)ですが、増えると葉が黄化し、新芽につくと、新芽は枯れてしまいます。
ところでこのアワダチソウグンバイ、セイタカアワダチソウを減らしてくれただけではありません。 セイタカアワダチソウもキク科の植物ですが、園芸用に栽培しているキクやサツマイモなどにも付く害虫となっています。
というような話はこのくらいにして、肉眼では決して分からないこの繊細な体のつくりを鑑賞してください(もちろん写真はいつものように、クリックでさらに拡大できます)。
※ アワダチソウグンバイの写真はこちらにも載せています。
(13.6.25.追記)
セイタカアワダチソウの葉の裏にいるアワダチソウグンバイの幼虫の写真が撮れましたので、下に追加しておきます。 幼虫はトゲだらけでした。
【 関連項目 】
プラタナスグンバイ プラタナスグンバイを腹側から見る
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コメント
ちょっと見てビックリ!!
スケルトンのヘビちゃんがとぐろをまいてるような・・・・・・
投稿: わんちゃん 質問コーナー | 2007年6月21日 (木) 23時29分
これでセミやカメムシの仲間なんですからね・・・
投稿: そよかぜ | 2007年6月23日 (土) 00時17分
ウーン、スゴイ。生きものも、撮る人も。
わたしも撮ってみたい。どんなレンズが必要なのだろう。そのまえに、アワダチソウグンバイを見つけられるだろうか。
ちょうど一年前のこの記事と写真に釘付け…。
投稿: 七里 | 2008年6月18日 (水) 07時23分
七里さん、うれしいコメントをありがとうございました。
調子に乗って、本文の後ろにいろいろとリンクを付け加えておきました。
この写真の撮影機材は、Panasonic DMC-FZ30(もう発売中止になっている古いコンデジです)にマクロコンバーションレンズ(RAYNOX DCR-250)を付けています。
体の色は薄くて目立つ色ではありませんが、体長は3mmほどありますので、探すことが困難な昆虫というわけではありません。
元気のないように見えるセイタカアワダチソウの葉の裏を探してみてください。
投稿: そよかぜ | 2008年6月19日 (木) 01時13分
そよかぜさん、次から次へと初めてお目にかかる生きものが出てくるので、えっ、あっ、おっと息を呑んでいます。
機材についてのご紹介ありがとうございます。
じつは昨日、家のすぐそばの最初のセイタカアワダチソウでこの虫を発見。さっそく撮ってみたのですが(OLYMPUS E510/35㎜ F3.5 macro)期待の映像は得られませんでした。レンズのせいにしているのですが。
投稿: 七里 | 2008年6月19日 (木) 07時34分
七里さんはオリンパス派でしたか。
ズイコーデジタル 35mm F3.5 Macro は等倍までO.K.だったと思うのですが、ダメでしたか。
これくらいのマクロ撮影になると、カメラを固定しないとピントを合わしにくいですね。
投稿: そよかぜ | 2008年6月19日 (木) 20時34分