クヌギカメムシ続報
3月10日に書いたクヌギカメムシの続報です。 今回も種の確認をしていませんので、以下の「クヌギカメムシ」は正確には「クヌギカメムシ類の一種」の意味です。
今日、幼虫に出会いました(下の写真)。
たぶん3齢幼虫だと思います。 クヌギの樹皮の割れ目の奥に身を隠していました。 手前にぶら下がっているのは卵塊です。 クヌギカメムシの卵塊はゼリー状の物質で被われています。 幼虫はこのゼリー状物質を栄養源として3齢まで育ちます。
下の写真は同じ日に撮ったクヌギカメムシの卵塊の様子です。
多くの卵は幼虫が孵化したあとのようですが、卵には白いアンテナのようなものがついています。 最初、この柄のついた白いものは卵塊に寄生した菌類の胞子体ではないかと思っていましたが、それが間違いであることを指摘していただきました。 たしかによく見ると“アンテナ”の付き方は規則的です。 卵のとがった先端に、2~3本ずつついているようです。
改めて12月に撮った写真を調べてみると、今まで気づきませんでしたが、産み付けられたばかりの、整然と並ぶクヌギカメムシの卵の付け根部分には、ちゃんと3本づつ、“アンテナ”がついているではありませんか!(下の写真:平成18年12月16日撮影)
調べてみたところ、この“アンテナ”は「受精孔突起」と呼ばれており、孵化した一齢幼虫が気道を確保するためのもののようです。
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コメント
訂正、お疲れ様です。
とても詳しくなって、かえって勉強をさせていただきました。
ありがとうございます!
これからも、楽しい写真を楽しみにしております!
投稿: そよ風ふく | 2007年3月26日 (月) 22時05分
思い込みってあるものですね。
知識がないと見えているものでも見えないことも・・・
これからもよろしくお願いします。
投稿: そよかぜ | 2007年3月27日 (火) 06時51分
クヌギカメムシくんは
スゴイ宿題を出していたことになりますね。
コツコツと調べていくうちに見えないものがみえてきた、ステキですね・・・・
投稿: わんちゃん | 2007年12月29日 (土) 15時41分
「知っていると見える、知らないと見えない」
これ、「そよかぜの法則」になりました。
投稿: そよかぜ | 2007年12月29日 (土) 17時31分