蚊の幼虫と蛹の各部の名称
昨日の記事で、ヒトスジシマカの幼虫と蛹(サナギ)のことを記事にしましたが、体の各部の名称が分らないので内容が理解しにくいとの指摘を受けましたので、各部の名称を載せておきます。
ついでにサナギの写真をもう一枚追加しておきます。 昨日とは反対に斜め下からの写真ですが、成虫の口器が形成されている部分だと思われる所が写っています。

| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
昨日の記事で、ヒトスジシマカの幼虫と蛹(サナギ)のことを記事にしましたが、体の各部の名称が分らないので内容が理解しにくいとの指摘を受けましたので、各部の名称を載せておきます。
ついでにサナギの写真をもう一枚追加しておきます。 昨日とは反対に斜め下からの写真ですが、成虫の口器が形成されている部分だと思われる所が写っています。

| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
今日は、昨日記事にしたヒトスジシマカの幼虫とサナギについてです。(今日の写真はどれもクリックで拡大することはできません)
【 幼虫 】
幼虫を見ていると、クネクネと泳いで沈み、かなりの時間を水中や水底での食事に充てています。 幼虫の時代とは、どんどん食べてどんどん生長する時期ですから、当然のことなのですが、この様子は動きが盛んで、撮影は無理でした。 ちなみに、「ボウフラ」という言葉は、この棒を振るような泳ぎからだと言われています。
水中生活をしている幼虫ですが、呼吸は空気呼吸です。 時々水面に浮上してきて息をするのですが、この時は動きが止まりますので、撮影のチャンスです。
空気呼吸は、腹部の先端にある呼吸管で行います。 下の写真は幼虫を横から写したもので、呼吸管の側に4枚の鰓が見えます。 空気呼吸をしているのに鰓とは不思議ですが、これは鰓とは呼ばれているものの、実際には塩分の調節に使われていると考えられています。
![]()
【 サナギ 】
サナギは幼虫から成虫へと体のつくりを変える時。 餌はとらず、水面に浮かんでじっとしています。 でも、少しでも環境の変化を感じたら、幼虫に負けないくらいの勢いで泳いで、水中へと逃げていきます。 移動しないチョウやガのサナギのことを考えると、少し不思議な感じもしますが・・・
下は水面に浮かんでいる様子を写したものですが、幼虫の時に呼吸に使っていた腹部の先端は下を向いていますし、呼吸管らしい構造も見当たりません。
サナギは呼吸をどのようにしているのでしょうか。 上の写真をよく見ると、頭部と胸部の境がよく分かりませんが、胸部から細い管が水の外に突き出しているように見えます。
下はその部分がよく分かるように撮ったものですが、胸部から2本の呼吸管が伸びています。 この呼吸管を鬼の角に見立てて、このような蚊のサナギは「オニボウフラ」と呼ばれています。
呼吸を肺につながる口でしている私たちにとっては、外の空気の世界との出入り口であるところが移動するということ、つまり口が別の場所に簡単に移動するということは考えにくいのですが、蚊の幼虫とサナギでは、簡単にその場所を、腹部の先端から胸部に変えています。 これは昆虫の呼吸器官が、肺のようなものではなくて、体中を走っている「気管」という細い管で、その管と空気の世界との接点をどこかに設定するだけでよいわけですから、このように簡単に変えられるのでしょう。
ちなみに、昆虫は成虫になっても口で呼吸はしていません。 ガス交換は気門を通して行っています。(詳しくは「クマゼミの抜け殻の白い糸の正体は?」でどうぞ)
サナギは時間が経つにつれて、次第に黒くなってきます。 そして背中が割れて、そこから成虫が出てきて、昨日の話につながっていきます。
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
庭においてある睡蓮鉢、その中にたくさんのボウフラが発生していました。 観察していると、時々羽化も見ることができます。
羽化してきた成虫を見ると、ヒトスジシマカでした。 ヒトスジシマカは、一般にヤブカとも呼ばれる、最も普通に見られる吸血性の蚊の一種で、デング熱などの感染症を媒介する衛生害虫です。
羽化は次のようにして起こります。 まず、水中のサナギの背が割れ、そこから、脚をピタッと体にくっつけ、棒状になった体が、空中に斜め前方にスーッと出てきます。 そしてすぐに脚を広げ始めます。 ここまで数秒、棒状になった体が伸びてくるのを見て、カメラの露出などを調整しているうちに、もう脚を広げ始めています(下の写真)。
そして脚を広げ終わると、水面に“軟着陸”します(下の写真)。 水の表面張力で浮いていることができるようです。
上から撮ると、ヒトスジシマカの名前の由来になっている、頭部から胸部にかけての1本の白い筋と、腹部や脚や口吻などの白い横縞がよく分かります。
このヒトスジシマカの幼虫とサナギの様子は、明日の記事にします。
| 固定リンク | コメント (5) | トラックバック (0)
実をいっぱい付けた柿の木の、熟した柿にいろんな昆虫が来ていました。 上の写真(1枚目の写真では左端)は、そのうちの一種、ミスジミバエです。
ミスジミバエは、翅長8ミリ程度で、ミバエ科に分類されています。 ミバエの仲間はその名前のとおり幼虫が果実を食い荒らします。 ミスジミバエの幼虫も、よく観察されているのはカラスウリの落花した花ですが、ウリ類の果実などを食い荒らすようです。
ミバエ科の特徴の一つに、メスの腹部の端(第7腹節)が長く伸びていることがあげられます。 写真の個体は腹部の端が伸びていませんので、オスです。 ですから、産卵のために柿に来ているのではなく、専ら自分の食欲を満たすため。 ひたすら柿の表面をなめ回っていました。
ミスジミバエはかなり気が強いようです。 他のハエたちは美味しい所を頭をくっつけあってなめているのですが、ミスジミバエはこれらのハエを追っ払っていました。
柿にはチョウたちも来ていました。 下はキタテハ(秋型:1枚目)とクロコノマチョウ(2枚目)です。
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
ヒメジソなどが生えている草むらにニトベハラボソツリアブが数匹飛び回っていました('08.10.13. 堺ふれあい自然の森)。 体長は約1.5cm、飛び方は、長い脚をだらりと下げ、羽音も無く、穏やかです。 時々オスがメスを探しているのか、2個体がからんで飛ぶこともあるのですが、ペアの成立には至りませんでした。
近づいても平気で、しばらくはその優雅な飛行を楽しんで見ていましたが、さすがに飛行中の写真を撮ることは無理でした。 なかなかとまってくれず、草につかまってもすぐに飛び立ってしまうのですが、やっと撮れたのが上の写真です。
ニトベハラボソツリアブはツリアブ科に分類されます。 以前記事にしたビロードツリアブとは同じツリアブ科なのですが、印象はかなり違っています。 長い口吻と、細く長い脚は共通なのですが・・・
飛んでいる時の脚の様子も、ニトベツリアブは上に書いたように長い脚を下に垂らしていますが、ビロードツリアブは体の後方に持ち上げています(下の写真:'08.4.29.金剛山で撮影)。
ハラボソツリアブの仲間にも多くの種類がいます。 「インセクタリウム」1998.8.に久松定成氏が書いておられる検索表を、一部書き換えて載せておきます。
1 後胸腹板が黄色
キムネハラボソツリアブ
ヤエエマハラボソツリアブ
1 後胸腹板が黒色
2 後脚の第1付節は全体黄色
スズキハラボソツリアブ
2 後脚の第1付節の後半部は黒ずむ
3 中胸背板肩部の黄色班は後方へ伸びる
ニトベハラボソツリアブ
3 中胸背板肩部の黄色班は後方へ伸びない
タイワンハラボソツリアブ
| 固定リンク | コメント (3) | トラックバック (0)
チダケサシの花にミドリバエが来ていました(六甲高山植物園で撮影)。
ミドリバエは体長9mm程度、クロバエ科に分類され、日本固有の種と考えられています。 よく花に集まり、胸部が黄緑色ですので、他のハエの仲間とは区別は容易です。
オス・メスの区別は、オスの方が複眼が発達していて、複眼と複眼の間隔が狭くなっています。 上の写真はメス、下2枚はオスです。

下はチダケサシ、湿地を好む植物です。
茎葉は少ないうえに丈夫なので、食べると美味しいチチタケ(乳茸)というキノコ採りの時に、たくさん採ったチチタケをこの長い花茎に刺して持ち帰ったところからの名前のようです。
| 固定リンク | コメント (4) | トラックバック (0)
腰のくびれ、腹の下げ方、翅のひろげ方、どこから見ても、オオカバフスジドロバチやオオフタオビドロバチなどのドロバチの仲間にそっくりです。 これがハナアブの仲間とは・・・ しかし、ハチの仲間(膜翅目)は翅が4枚あるのに対し、ハエやアブの仲間(双翅目)は翅が2枚、残りの2枚は、小さな平均棍というものに変化しています。
ちなみに平均棍は、写真でもきれいに写っています(黄色で先の膨らんだ棒状のもの)が、この器官を取り去ると双翅目の昆虫は全く飛翔できなくなるので、何か飛翔に重要な役割を担っているようです。 片方だけでもあれば飛行は可能なので、物理的にバランスを取っている(「平均棍」の名前の由来)ような働きでは無いようです。
ハチモドキハナアブもクヌギの樹液の出ているところに来ていました。 よく樹液のところに来るのですが、樹液を求める行動は遠慮がち。 樹液を得る事に関しては、ドロバチに似ることで、そんなにメリットがあるとは思えませんでした。
卵はクヌギの樹皮下に産みつけるそうです。 写真のハチモドキハナアブも腹部の先端をちょんちょんと樹皮にくっつけていました。 産卵していたのかもしれません。
産卵後の幼虫の詳しい生態は不明だそうです。
ハチモドキハナアブは上記のように食事も産卵もクヌギ林に依存しています。 泉北ニュータウンでは、公園として、あちこちにクヌギ・コナラ林が計画的に保存されています。 小規模な林であっても、さまざまな虫たちの生活の場である林を大切にし、人との共生を図って行きたいものです。
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
上の写真は、5月24日に堺市南区鉢ヶ峯寺の草地で、下の写真は、6月7日に堺市南区岩室で撮影したものです。 5月24日には、近くに数頭いました。
シナヒラタヤドリバエと思われますが、この仲間も、きっちりとした同定はヤドリバエの専門家でないと無理なようです。 でも、ヒラタヤドリバエの仲間であることには違いないでしょう。
ヒラタヤドリバエ亜科は、以前はヒラタハナバエ亜科と呼ばれていました。 顔が上口部とくっついて、鼻のように少し突出しているのが、この仲間の特徴です。
この仲間は、カメムシ専門の寄生バエです。 シナヒラタヤドリバエはスコットカメムシやイネ科植物の汁を吸うエビイロカメムシなどに直接卵を生みつけるので、上の写真の個体は後者あたりを狙っていたのかもしれません。
シナヒラタヤドリバエの後腹部の黒い色は、雄に限ってはこの模様が消失する事もあるようです。
| 固定リンク | コメント (5) | トラックバック (0)
ビロードツリアブが日向ぼっこをしていました。 長い口吻の先を、ファイバースコープの先端のように、くねくねさせていました。 細く長い足が印象的です。
これはオス。 メスは目と目が離れています。
ビロードツリアブは、丸みのある体に、細長い黄色の毛がたくさんはえたアブですが、この日は毛の下の黒っぽい体に太陽の光が当たるように体を立てていました(下の写真)。
ビロードツリアブは、この時期にのみ、あちこちでよく見られます。 「ツリアブ」の名前のように、糸でつったようにホバリングで空中に停止し、長い口吻で花の蜜を吸ったりしています。 4月5日も近所のクサイチゴの花でさかんにホバリングをしていたのですが、近づくとすぐに移動してしまい、この状態の写真はなかなか撮れません。
幼虫は、土中に巣を作るヒメハナバチの仲間の幼虫や蛹に寄生します。
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
昨日に続いて、もう1種類、ヤドリバエの仲間を紹介します。 これも昨日と同じ、アノニモミイアさんを通して舘卓司博士にお聞きしたところ、ヤドリバエ科のCompsoptesis属ということでした。 なお、この属名は日本や欧亜大陸のヤドリバエ科の本には出てこないので、和名は無いだろうということでした。
でも、和名もつけられていないのならたいへん珍しいのかというと、そうでもありません。 わたしも昨年も見ていますし、他のブログにも載っているのを見たことがあります。 このあたり、昨日の記事のコメントにタロさんが書いてくれたように、他の昆虫に寄生するハエやハチの仲間は、昆虫どうしの関係で、直接人間の生活には影響しないとして、今まであまり研究が進まなかったのでしょうね。 最近は農薬の害が問題になり、寄生関係を利用して昆虫で農作物の害虫を制御する方法が注目されてきていますが、農作物の害虫ではない昆虫に寄生する昆虫は、やはり置いてきぼりなのでしょうか?
ところで、このハエは、透明な翅と白い翅の、合計4枚の翅を持っているように見えます。 しかし、ハエの仲間の翅は2枚のはずです。
以下の内容は、アノニモミイアさんに教えてもらったことを中心に書いています。
この白い翅のように見えるのは、胸弁といって、翅の後縁の基部が拡大したものです。 ヤドリバエやニクバエなどにあるのですが、このヤドリバエでは著しく広がって、しかも色が白いので大変目立って、翅が4枚あるように見えているわけです。
じつは昨日のGonia属(オオズハリバエ属)のハエにもちゃんとついています。 昨日の写真をもう一度見てください。 速い動きで翅は全くと言っていいほど見えませんが、胸弁ははっきり写っています。 つまり胸弁は動いていないのです。
| 固定リンク | コメント (5) | トラックバック (0)
マサキの花に来ていた、ヤドリバエ科Gonia属(オオズハリバエ属)のハエです。 7月7日の撮影で、マサキの花に来ていました。 一番下にいるメスに、オス2頭が近づこうとしているところだと思っています。 3頭とも、翅は動かしていますので、写っていません。
ヤドリバエの仲間は、その幼虫が他の昆虫の幼虫やサナギに寄生して育つハエの仲間です。 ここに載せるのが遅くなったのは、名前を調べていたからですが、アノニモミイアさんに、ヤドリバエ科の系統分類学の専門家である舘卓司博士にお尋ねしていただいても,Gonia属であることを確認していただけたところまでで、写真からだけでは種名までは分からないということでした。
一般に発売されてる昆虫の図鑑の中で、最も載ってる種類が多いのは、北隆館の原色昆虫大圖鑑(全3巻で、現在2巻まで改定済みですが、旧版は\21,000×3)でしょうが、この中に載っているヤドリバエ科のハエは18種です。 ところが、九州大学農学部昆虫学教室・日本野生生物研究センター共同編集による日本産昆虫総目録(略して「九大目録」)には、ヤドリバエ科のハエが407種載っています。 さらに、埼玉県昆虫誌には、九大目録以外のハエが100種余り載せられています。
北隆館に載っていないヤドリバエは珍しいのかといえば、そうでもないようです。 ここで紹介しているヤドリバエも、マサキの花にたくさん来ていました。 ですからこんな写真も撮れたのですが、私たちが手にすることのできる図鑑でいくら熱心に調べようとしても、500種以上もあるヤドリバエを、18種しか載っていない図鑑で調べるのは無理だということですね。
| 固定リンク | コメント (6) | トラックバック (0)
写真は、ヤブガラシの花に来ていたものが、私から逃げてクズの葉の上に止まったクロバネツリアブです。 赤いマフラーと腹部の白帯が目立ちます。
※ かなり距離のある個体を無理して撮りましたので、今日の写真は拡大できません。
沖縄から本州まで分布しますが、大阪では夏のツリアブです。 幼虫は他の昆虫に寄生しますが、さまざまな環境の変化で、あちこちで減少が心配されています。
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
私のオオイシアブに対する印象は、
疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山
この日(6月17日)もクリの葉の上で、肉食の昆虫であるジョウカイボンをしっかり抱え、体液を吸っていました。 カメラを近づけても微動だにしません。 ですから、きっちりピントを合わせることもできました。 写真をクリックして拡大してお楽しみください。
大石さんが関係するアブではなく、大きなイシアブです。
| 固定リンク | コメント (3) | トラックバック (0)
ヤドリバエ科セスジハリバエ亜科に属します。 5月12日に紹介したセスジハリバエの仲間です。 クリの花に来ていました(6月10日に堺市南区岩室で撮影)。
ヤドリバエの仲間は、幼虫は昆虫の幼虫やサナギに寄生し、成虫はこのように花に集まります。
ヨコジマオオハリバエは成虫で越冬しますので1年中見られ、卵胎生で、メスは幼虫を鱗翅目の幼虫に産み付けます。
※ 今回も対象に動き回られ、ピンボケぎみの写真ばかりになってしまいましたので、写真を拡大することはできません。
| 固定リンク | コメント (1) | トラックバック (0)

小さなハエですが、なかなかきれいな光沢です(6月2日に堺市南区高倉台で撮影)。 写真はオスで、メスの複眼は、体と同様の色をしています。
アシナガバエの仲間は、世界で役2000種くらいが知られていて、小昆虫やクモなどを捉えて食べる肉食性の昆虫です。
Data
学名:Dolichopus nitidus
ハエ目 アシナガバエ科 アシナガバエ亜科
| 固定リンク | コメント (3) | トラックバック (0)
最近のコメント