カテゴリー「昆虫06 ハエ・アブ」の81件の記事

2014年6月30日 (月)

クチナガハリバエ

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 写真はアシナガヤドリバエ科またはヤドリバエ科のクチナガハリバエです。 オドリバエの仲間などにも長い口吻を持ったものがいますが、これだけ長い口吻を前に突き出して目立つハエの仲間は、他に思いあたりません。 写真はこれでも口吻を折りたたんでいる状態で、主食である花の蜜などを吸うために口吻を伸ばした様子は、おちゃたてむしさんのこちらに載せられています。 写真をよく見ると口吻の先が少し膨れていますが、花蜜を吸う時には、この部分が広がるようです。
 成虫は花の蜜を吸う平和主義者のようですが、ヤドリバエのなかまですから、寄生性のハエで、土中のコガネムシ類の幼虫を宿主としているようです。

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2014年6月22日 (日)

キリウジガガンボ

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 キリウジガガンボは都市部から農耕地周辺まで普通に見られるガガンボです。 名前を漢字で書くと「切蛆大蚊」で、幼虫つまりウジが腹部の途中で切られたような形をしているようです。 なお、幼虫は腐った植物や植物の若い根や芽などを食べているとのことです。

 以上は同一個体でオス、以下はメスです。 ガガンボの仲間の雌雄は腹部の端で見分けることができ、メスの腹端は尖っています。

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2014年6月12日 (木)

キイロケブカミバエの産卵

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 ノアザミのツボミに産卵中のキイロケブカミバエがいました。 しっかり産卵管を刺し込んでいます。
 キイロケブカミバエはこのようにアザミの花に産卵し、幼虫はアザミの子房を食べて育ちます。

 産卵時は腹部のいちばん太い所から曲げるんですね。

 下はノアザミの葉の上にいた別個体です。

 体長は産卵管を含め、8.5mmでした。

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2014年6月 7日 (土)

ヒゲブトコバエ

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 写真は、もう1ヶ月前になりますが、歩いている私の目の前をウロウロする、いわゆるメマトイをタオルで押さえて殺し、撮ったものです。
 調べてみると、ヒゲブトコバエ科のヒゲブトコバエ(旧名クロメマトイ)、学名 Cryptochetum nipponense のようです。

 この小さなハエは、目にまとわりつく理由はよく分かっていませんが、オオワラジカイガラムシに寄生して育つことが知られています。 また、家畜等の眼や、時には人の眼にも寄生する東洋眼虫という寄生虫の中間宿主でもあります。

 いわゆるメマトイとは、同様の習性を持つ虫の総称で、日本に生息するのは複数の科にわたる十数種だと言われていますが、特に多いのが、昨日載せたショウジョウバエ科のオオマダラメマトイやマダラメマトイと、このヒゲブトコバエだと言われています。 これでメマトイの主な3種をブログに載せることができました。
 しかし、6月3日に堺自然ふれあいの森で捕らえた下のメマトイは、上の3種のいずれとも異なりました。 やはり身近な所にいろんなメマトイがいるんですね。

 このメマトイはショウジョウバエ科だと思いますが、今のところ、それ以上のことは分かりません。

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2014年6月 6日 (金)

オオマダラメマトイ、マダラメマトイ

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 このブログの5月30日に載せた、コナラの樹液に集まっていた虫たち(こちら)の続編です。 その後も撮りには行ったのですが、いつもオオスズメバチやモンスズメバチなどのスズメバチの仲間ががんばっていて、なかなか満足な写真を撮らせてくれません。 とにかく、いちばん個体数の多いのは、上の写真の中央と右に写っているショウジョウバエの一種でした。
 上の写真で、左は前に載せたトゲアシモグリバエ科の Traginops orientalis で、中央と右は同種で、腹部の膨れ具合から、中央がメスで右がオスでしょう。 オスを横から見たものを、下に載せておきます。

 このショウジョウバエは、前回の記事でおちゃたてむしさんに教えていただき、マダラメマトイの仲間( ショウジョウバエ科カブトショウジョウバエ亜科カブトショウジョウバエ族メマトイ(タカメショウジョウバエ)属マダラメマトイ亜属 )のようだというところまでは分かりました。 しかし、マダラメマトイ亜属は5種しかいないようですし(こちら)、個体数の多かったこともあり、このままではすっきりしないので、「一寸のハエにも五分の大和魂・改」に尋ねてみました。 実際の質問といただいた回答はこちらを見ていただくとして、ここではその概略と結論だけを書いておきます。

 同定には腹部背面の様子がポイントとなることが分かりました。 上は翅による光の反射が少なく、腹部背面の様子が比較的よく分かるメスの写真です。
 結論としては、1枚目~3枚目のショウジョウバエはオオマダラメマトイ Amiota(Phortica) magna だろうということになりました。 そして4年前に私の目にまとわりついて殺されたメマトイ(こちら)も、露出をかなりオーバーに撮っていて印象は異なりますが、このオオマダラメマトイだったようです。
 ところで、腹部背面の様子が比較的よく分かる写真を探しているうちに、少数ですが、下のようなものが見つかりました。 これを狙って撮ろうとしたものではないのでピントはあまくなっていますが・・・。 この場所の樹液に集まっているマダラメマトイの仲間は1種類だと思い込んでいましたが、違ったようです。

 これは、マダラメマトイ Amiota(Phortica) okadai だろうということになりました。 なお、上の学名で、( ) 内は亜属名です。 亜属の名称がある場合の学名は、このように「 属名(亜属名) 種名 」という書き方をします。

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2014年5月30日 (金)

トゲアシモグリバエ科 Traginops orientalis

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 コナラの樹液が出はじめていて、さまざまな樹液生活者たちが集まってきていました(下の写真)。 1枚目の写真は、下の写真の右3頭と同じものですが、「一寸のハエにも五分の大和魂・改」に載せられている、トゲアシモグリバエ科の Traginops orientalis でしょう。 晩春から盛夏にかけて出現し、特徴としては、翅に霜降り模様があることと、頭頂部が盛りあがっていることが挙げられるようです。

 ちなみに、上の写真に写っている他の虫たちは、左上がヨツボシケシキスイ、左下のピントがずれているのがホシアシナガヤセバエですが、上中央と下に頭が少し写っている双翅目が、どうしても分かりません。 どなたかに教えていただけることを期待して、横から撮った写真を下に載せておきます。

 さっそくおちゃたてむしさんから連絡いただきました。 ショウジョウバエ科カブトショウジョウバエ亜科のマダラメマトイの仲間のようです。

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2014年5月18日 (日)

ハナバエ属(Anthomyia)の一種

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 写真はハナバエ科ハナバエ属(Anthomyia)の一種のメスでしょう。 ちなみに属名の Anthomyia は、ギリシア語の anthos(花)+myia(ハエ)に由来するようです。
 ハナバエ科の幼虫は、多くは植物の根や茎の内部を食害しますが、腐敗した植物体を食べるものや葉潜性のもの、他の生物と生物するものや寄生するものもいるようです。
 成虫の多くは早春~初夏に出現しますが、花を訪れるものばかりとは限らないようです。
 下の横からの写真は前ピンで、脚にしかピントが合っていませんが、最初の写真との2枚を撮ったところで逃げられ、写真はこの2枚しかありません (-_-;

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2014年4月28日 (月)

キバネオオヒラオドリバエの交尾

 ここにあった記事は、こちらに引っ越しています。

 

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2014年4月20日 (日)

マダラガガンボ

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 大きなガガンボです。 上の写真でメジャーを沿わせていますが、目盛は右がインチ、左がcmですので、写真のものの体長は4cmほどになります。
 写真は4月9日の撮影ですが、4月はちょうど出現期で、今春もあちこちでじっとしている本種をよく見ました。

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2014年4月 8日 (火)

オドリバエ科の一種の求愛行動

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 オドリバエの仲間は日本では200種ほどが記録されていますが、未記録の種もまだ多数生息しているようです。 また、そのほとんどが捕食性ですが、捕食の態様は多様です。 求愛行動も多様で、オスがメスに餌を差し出し、メスが餌に夢中になっているうちに交尾する種もたくさんいます。
 写真の交尾中のオドリバエの場合も、上がオスで下がメスですが、メスはオスからプレゼントされた餌を抱きかかえています。 なかには肥大した前脚から糸を出し、その糸で餌を“包装”してオスにプレゼントする種もあるのですが、写真の場合は“包装”はされていないようです。

 このオドリバエは、種名はもちろん、属名も分かりません。 というのは、翅脈の様子を撮る前に逃げられてしまいました。 何かに夢中になっている虫はそう簡単には逃げないものと安心したのがいけなかったようです・・・。

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