ウスイロカザリバのダンス
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アヤシラフクチバが、コナラの幹の窪みに顔を埋めるようにして、樹液を熱心に吸っていました。 カメラを近づけてもフラッシュを光らせてもおかまいなしです。
アヤシラフクチバはシタバガの仲間で、成虫は6月~8月頃に出現します。
上の写真をよく見ると、トゲアシモグリバエ科の Traginops orientalis やショウジョウバエの仲間なども、あちこちにいます。
「アヤシラフクチバ」を漢字で書くと「綾白斑朽葉」ですが、「綾」がよく分かりません。 綾織の模様に由来するのでしょうか。
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壁の高い所にとまっていたカレハガ、腕をいっぱいに伸ばしてピントはカメラ任せで撮ったのが上の写真です。 カメラの液晶モニターで確認し、ちゃんと撮れていると思っていたのですが、PCで拡大してみると、ピントはみごとに壁に合っていました・・・。
棒で突くと、飛び去らずに下に落ちたので、それを手にとまらせて撮ったのが下の写真です。
カレハガの成虫は年2回、6~7月頃と8~9月頃に出現します。 名前のとおり、何枚かの葉が枝についたまま萎れて重なった状態にとてもうまく擬態しています。 棒で突いても飛ばないのも、擬態に自信があって、枯葉として落下した方が生存率が高いということでしょうか。
幼虫の食餌植物が、ウメ、モモ、サクラ、スモモ、ナシなどのバラ科やヤナギなどであることと関係するのかもしれませんが、山の中よりも人里で見る機会の方が多いようです。
顔を拡大して撮った上の写真を見ても、口がはっきりしません。 カレハガ科の成虫の口は退化しています。 交尾・産卵のための成虫で、食を楽しみ、長生きして楽しく生きる人生ならぬ“虫生”は期待できません。
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上の写真は壁にとまっていたヤガ科のナミテンアツバです。 下唇鬚が突き出しています。 名前は、亜外縁線の位置に黒い点が波状に並ぶところから「波点厚翅」ではないかと、私は思っています。
春にも夏~秋にも見られますので、成虫で越冬し、春に産卵し、夏~秋に新成虫が羽化するのではないかと思います。 幼虫の食草はヌスビトハギとのことです。
ところで、上の写真はメスでしょう。 昆虫の中には雌雄で色彩などの異なるものがいろいろいますが、このナミテンアツバもそのようです。
ナミテンアツバは色の濃淡にけっこう変異があるようですが、メスは色の濃い横線が走っています。(この位置の横線を「外横線」と呼んでいます。) よく見るとナミテンアツバのメスの外横線は2条です。 上の写真では、この外横線に接するように前翅後縁近くに少し大きな黒斑がありますが、メスではこの黒斑は色が薄いか、消失していることの方が多いようです。
下の写真がオスです。 オスは外横線の色が薄く、1条です。 また外横線と前翅後縁に接する黒斑は明瞭な場合が多いようです。
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上の写真、コナラの枝にサカハチトガリバがとまっていますが、わかりますか? 下はその拡大です。
頭近くの毛の束が前方に突き出して、耳のように見えます。
突いてみると、飛び去らずに、下へ落ちました(下の写真)。 昼間は飛び回らないようです。
平らな所では翅を丸めることができずに少し広げていますので、名前の「サカハチ」は逆さまの「八」の字だと分かります。 しかし翅が尖っているようには見えないのに「トガリバ」とは? じつはこれは分類学上の名称です。 サカハチトガリバはカギバガ科トガリバガ亜科に分類されています。 もちろん仲間の蛾には翅の尖っているものがいます。
サカハチトガリバの成虫は年1回の発生で、出現時期は4月頃です。 なお、幼虫の食餌植物は、クヌギ、ミズナラ、アカガシなどのブナ科です。
この仲間は複眼全体に長い毛が生えています。 長い毛といっても細いので、その全貌を撮ろうとすれば室内で照明を工夫しなければならないでしょう。 野外で撮った上の写真では、生えている毛の一部しか写っていません。
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堺自然ふれあいの森にいた冬尺(3月12日撮影)、冬尺のメスの同定は難しいのですが、シロトゲエダシャクではないかと思います。
シロトゲエダシャクは冬尺の時期が終わろうとする3月頃に出現します。
メスの同定は難しくてもオスは間違いないでしょう。 下がそのオスです。
ところで、名前の「トゲ」はどのトゲを指しているのでしょうか。 成虫のオスにもメスにも中脚や後脚にはトゲが見られます。 しかし脚にこのようなトゲを持つ昆虫はたくさんいます。
「エダシャク」という名前も、枝に似た尺取虫という幼虫の様子から来ているのですから、もしかしたらこの「トゲ」は幼虫の形態から来ているのかもしれません。 幼虫の体のあちこちにはトゲ状の突起が見られます。
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2月22日、雑木林の径を歩いていると、白っぽい小さな蛾がひらひらと飛んできて、近くの斜面に止まったように見えました。 近寄ってみると、枯葉に「頭隠して尻隠さず」の状態でとまっていました。
またすぐに飛び立たれるのではないかと心配しながらも、そーっと枯葉を取り除くと、少し動きましたが、飛び立ちませんでした。 見るとシロフフユエダシャクのオスでした。 フラッシュを光らせても、飛び立つ気配はありません。
だんだん大胆になってきて、とまっている枯枝を持ち上げても、全く飛ぶ気配はありません。
シロフフユエダシャクは昼に活動する蛾ではありません。 しかし、この蛾はちゃんと飛んでいました。 飛んでいる状態から、飛べるのに飛ばなくなる状態へ数秒~数十秒で切り替わるのは、これらの蛾にとっては“正常な”行動なのでしょう。
冬の昼間に壁などにとまっている蛾がなかなか飛んで逃げないのは、体温が上昇するまで飛べないのだと思っていました。 しかし今回の様子を見ると、どうもそれだけではないようです。
もし私が鳥なら、飛ばない蛾はすぐに餌にするでしょう。 餌にされる以上の生態的な意義が蛾にあるのでしょうか。
昆虫の行動の大部分は本能的な行動です。 知的に行動している私たちからすると、「理解」できない行動ですね。
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上はウスベニスジナミシャクだと思います。 3月3日の撮影です。 名前は薄い紅色の筋のあるナミシャクということでしょう。 薄紅色の筋の模様はどこに?
じつはこの蛾の色彩の変異が強いようです。 下の2枚は、色は上とは異なりますが、模様のパターンはよく似ていて、やはりこれらもウスベニスジナミシャクだと思います。
ところで、2枚目と3枚目の写真は3月の終わりに撮ったものです。 ウスベニスジナミシャクの成虫は、大阪付近では3月はじめ頃から4月にかけて見られる蛾ですが、どうも早い時期には緑色をしたものが多く見られ、時期が遅くなるにつれて緑色のものは少なくなるようです。 羽化の時期によって色が違うのでしょうか。 それとも羽化後の時間の経過とともに退色し、緑色ではなくなるのでしょうか。
葉の色と同じ緑色はいい保護色になるが進化の過程で長期間安定した緑色の鱗粉が作れなかったとすれば、おもしろいことだと思います。
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